重 賞 予 想 回 顧（４１）

   第１８回  マ イ ル Ｃ Ｓ（Ｇ�T）予 想

　　秋のＧ�Tシリーズも第６弾、今週から後半戦に入ります。今年も多彩なメンバーが揃い
　大混戦のマイルＣＳですが、過去１０年のデータを見ると１番人気は１着５回、２着３回
　の８連対と抜群の信頼度を誇っています。ただし、９５年には１０万馬券、昨年も１万８
　千円台と一筋縄ではいかない難解なレース。特に２〜３番人気が不振で、併せても僅かに
　３連対という大ブレーキ状態。やはり、注意すべき点は、５番人気以下の伏兵馬が台頭し
　た時、ケタ外れの配当を演出する点。穴党の競馬ファンにとっては、まさに狙い目の一戦
　ですが、今年もあっと驚くダークホースが飛び出すのか。数々の名勝負の歴史にまた新た
　なるページが加わります。
　　そこで今年本命にする馬ですが、前走毎日王冠１着のエイシンプレストンを指名しま
　した。やはり、前走５８�`を背負って優勝したことは本格化の証明で、現在まさに充実の
　秋を迎えていると思います。今年に入り脚質にも幅が出てきて、どこからでも動ける自在
　性はプラス材料。マイル戦もＧ�Tを含め５勝と文句なし。持ちタイムも優秀で、高速決着
　にも十分に対応できると期待しています。骨折などで遠回りしてきた素質馬が、いよいよ
　開花する時がやってきました。
　　そして対抗にする馬ですが、前走富士Ｓ２着のダイタクリーヴァをピックアップしま
　した。昨年は１番人気に推されながらも、ゴール前でアグネスデジタルに差されての惜し
　い２着。もちろん、京都のマイル戦は、５戦３勝、２着２回と抜群の安定性があり、今回
　も好勝負は必至と見ています。父がフジキセキに、母がマイルＣＳ２連覇のダイタクヘリ
　オスの半妹。まさに絵に描いたようなマイル向きの血統ですが、陣営も昨年のリベンジに
　相当燃えていると思います。
　　また３番手にする馬ですが、前走スプリンターズＳ１０着のゼンノエルシドを指名し
　ました。前走は１番人気を裏切る形で馬群に沈みましたが、これは初体験の千二ペースに
　戸惑った結果。やはり前半のハイペースに引きずられ、この馬の持ち味を出せなかったと
　思います。今回の京都外回りのマイル戦は、名誉挽回の最高の舞台で、京成杯ＡＨで見せ
　た驚異の末脚に期待しています。ペリエ騎手に乗り替ったことで、どのような手綱さばき
　を見せるのか非常に楽しみです。

 第１８回  マ イ ル Ｃ Ｓ（Ｇ�T）枠 順 確 定

【１１月１８日 芝１６００�b ３歳上オープン定量 京都】

【本線】�H−�L、�H−�M、�L−�M
【中穴】�@−�H、�H−�K、�G−�H
【大穴】�@−�L、�K−�L、�G−�L

【結果】
 １着 �Mゼンノエルシド
 ２着 �Hエイシンプレストン
 ３着 �Gタイキトレジャー
 単�M ７８０円 複�M３１０円�H２４０円�G７８０円
 枠連５−７ ５９０円 馬連�H−�M ２６１０円
 ワイド�H−�M １１１０円 �G−�M ３７２０円 �G−�H ２６００円

 優勝したゼンノエルシドは、道中２番手と積極的な位置取りで折り合い、直線に入ると
 力強く抜け出してＧ�T初制覇を飾りました。展開的には、前後半４７秒３−４５秒９と
 いうスローペースで、予想以上に落ち着いた流れ。これを完全に読み切ったペリエ騎手
 の騎乗は流石の一言。同騎手は、今回で１０度目の短期免許による来日となりますが、
 今年も間違いなく大活躍が期待できると思います。２着のエイシンプレストンは、今回
 は大きな魚を逃した感じ。先行馬有利の展開の中、同馬ただ１頭だけ外から猛然と追い
 込みましたが、やはり勝負所でもう少しスムーズにさばけたら違った結果もあったかも
 しれません。３着のタイキトレジャーは大健闘。１０番人気という低評価をはね返して
 の好走は、今後の重賞戦線でも要注意。今回１番人気だったダイタクリーヴァは、前半
 １０００�bの通過が５９秒９と、完全に流れに乗り遅れました。久々の前走を好走した
 反動もあったと思いますが、名手河内騎手らしくないミス騎乗。馬券の方は、▲−◎の
 本線的中と、とりあえず納得の結果でした。先週の負け分を回収できて、何とか来週の
 軍資金も調達できました。（喜）

   第２６回  エ リ ザ ベ ス 女 王 杯（Ｇ�T）予 想

　　９６年に牝馬３冠レースとして秋華賞が新設されると同時に、古馬に開放されたエリザ
　ベス女王杯ですが、その過去５年のデータを見ると、３歳馬の成績が僅か１連対と圧倒的
　に古馬優位の状況が続いています。やはり当初は、秋華→エリ女が中２週と３歳馬に不利
　なローテーションだったこともありますが、昨年から中３週に変更され、各世代のトップ
　が集結しやすい環境となり、今年の場合は最強牝馬決定戦に相応しい一戦になると期待し
　ています。かつて３歳Ｇ�Tだった頃のエリ女は、サンドピアリスやタケノベルベットなど
　大波乱のイメージもありますが、新エリ女となってからは１〜２番人気が揃って連から消
　えた年はなく、基本的には人気馬中心のレース。今年も各世代を統合する新女王の誕生を
　固唾を飲んで見守ろうと思います。
　　そこで本命にする馬ですが、前走秋華賞１着のテイエムオーシャンをピックアップし
　ました。前走の競馬は、まさに完璧と言っていいほど素晴らしい内容で、３歳牝馬の２冠
　をゲット。もちろん、秋華賞を叩き台としてあっさり優勝したことは、他馬の追随を許さ
　ないスケールの大きさを証明した結果で、既に陣営は最優秀３歳牝馬だけでなく年度代表
　馬も視野に入れているとのこと。今回も逃げ馬が確定しているだけに、好位追走から直線
　で抜け出す勝ちパターンは必至か。
　　そして対抗にする馬ですが、前走秋華賞３着のレディパステルを指名しました。前走
　直線に入ってから意外と伸びなかった原因は、勝負所の第４コーナー手前で馬群の大外を
　回ったロスが響いたため。今回は距離も２２００�bとなり、持ち味の息の長い末脚を生か
　せる絶好の舞台が整ったと思います。中間の追い切りの状態も絶好調のようで、前走以上
　のポテンシャルで出走してくることは間違いなし。現在、追い風に乗っている蛯名騎手で
　逆転の可能性は十分にあると見ています。
　　また３番手にする馬ですが、前走秋華賞２着のローズバドをピックアップしました。
　もちろん古馬優位のデータもありますが、今年の場合は３歳の３強で互角以上に戦えると
　期待しています。ローズバドの前走に関しては、スタート直後のつまずきが全てですが、
　それでも第４コーナーから最内を強襲し、テイエムを３／４馬身差まで追い詰めた末脚は
　並の馬では到底できない芸当。道中のペースも平均より速くなる可能性が高く、差し馬に
　とっては願ってもない展開か。

 第２６回  エ リ ザ ベ ス 女 王 杯（Ｇ�T）枠 順 確 定

【１１月１１日 芝２２００�b ３歳上牝オープン定量 京都】

【本線】�@−�J、�@−�A、�A−�J
【中穴】�@−�F、�@−�L、�@−�B
【大穴】�F−�J、�J−�L、�B−�J

【結果】
 １着 �Lトゥザヴィクトリー
 ２着 �Aローズバド
 ３着 �Fティコティコタック
 単�L ５９０円 複�L２４０円�A１９０円�F２８０円
 枠連２−７ １２８０円 馬連�A−�L ２０５０円
 ワイド�A−�L ８３０円 �F−�L １０７０円 �A−�F ９４０円

 優勝したトゥザヴィクトリーは、道中１０番手という中団の位置取りにひかえる作戦で
 折り合い、直線に入ると怒涛の差し脚で激戦を制しました。今回の勝利は、武豊騎手の
 勝利と言ってもよく、これまでの「逃げ」「先行」の脚質を大一番で「差し」に変更し
 たことは、常識破りな大胆な騎乗。２着のローズバドは、出走メンバー中最速の上がり
 ３３秒４の末脚で追い込んできましたが、僅かハナ差（８センチ）届かず。体の小さい
 馬ですが、使われながら良化するタイプ。３着のティコティコタックも最高の仕上がり
 で、仕掛けるタイミングも絶好でしたが、ハナ＋ハナ差（１６センチ）で涙を飲みまし
 た。４着のレディパステルは、直線インを突いて伸びてきましたが、あと一歩届かず。
 秋華賞のこともありますが、蛯名騎手が少し内にこだわり過ぎたか。今回本命に推した
 テイエムオーシャンは、直線に入り力強く抜け出す横綱競馬を展開しましたが、ゴール
 前で左右から次々とかわされ５着。それでも並ばれてから、もう一度差し返す見せ場も
 作り、個人的には満足しています。馬券の方は、トゥザヴィクトリーの評価を低くした
 ために惨敗という結果。それでも、上位実力馬のハナ、ハナ、クビ、クビという大接戦
 を十分に堪能できた一戦でした。

   第１２４回  天 皇 賞 ・ 秋（Ｇ�T）予 想

　　「府中の２０００は魔物が棲む」・・・数々のメークドラマを演出してきた東京競馬場
　の２０００�bコースも、来年は馬場改修工事が行われ、今年が見納めの一戦となります。
　昨年はテイエムオペラオーが優勝し、長く続いた１番人気敗退の歴史にピリオドを打った
　訳ですが、過去１０年のデータを見ると、１番人気は僅かに２連対、また２〜３番人気も
　それぞれ３連対と、上位人気馬があまり信用できない波乱の一戦。もちろん馬連の方も、
　３回の万馬券に５回の４ケタ配当を連発し、堅く収まったのは９７年と昨年の２回のみ。
　まさに、斜行で降着となったメジロマックイーンをはじめ、競馬史上に名を残す名馬たち
　が苦汁を舐めてきた因縁のレースですが、果たして今年の場合は、一体どのような結末が
　待っているのか。
　　そこで今回本命にする馬ですが、前走京都大賞典１着のテイエムオペラオーを指名し
　ました。前走は、アクシデントがあっての繰り上がりの１着でしたが、休み明けの一戦と
　しては、上がり３ハロンが３４秒１と上々の内容だったと思います。もちろん、スピード
　競馬への対応や、勝負所での反応の鈍さなど、盾４連覇に向けて不安な点もありますが、
　ここは皇帝を越える大記録達成の瞬間を見守ろうと思います。和田騎手にとっても、今秋
　の古馬Ｇ�T戦線は重みが全く違います。
　　そして対抗にする馬ですが、前走宝塚記念１着のメイショウドトウをピックアップし
　ました。前走は、オペラオーの５回連続Ｇ�T２着という悪夢を払拭し、悲願を達成した訳
　ですが、積極的な先行策で有利な展開に持ち込んだ安田康騎手の手綱さばきが光った一戦
　だったと思います。今回は４ヵ月ぶりの実戦になりますが、ローテーションは予定通りと
　いうことで、道中の折り合いさえ付けばＧ�T２連勝の可能性は十分。府中の２０００�bも
　同馬にとってはベストの条件。
　　また３番手にする馬ですが、前走毎日王冠６着のジョウテンブレーヴを指名しました。
　今春マイラーズＣをレコード勝ちした実力馬で、休み明けの前走は勝ち馬から０秒３差と
　前哨戦としては十分に結果を残したと思います。叩き２戦目の今回は更なる上積みが期待
　され、展開次第では大金星も狙える逸材。鞍上もスプリンターズＳ、菊花賞を制し、現在
　Ｇ�Tジョッキーグランプリ独走中の蛯名騎手ということで期待は大きく膨らみます。今回
　は上位各馬に死角があるだけにチャンスは大。

 第１２４回  天 皇 賞 ・ 秋（Ｇ�T）枠 順 確 定

【１０月２８日 芝２０００�b ３歳上オープン定量 東京】

【本線】�A−�E、�E−�K、�A−�K
【中穴】�C−�E、�A−�C、�C−�K
【大穴】�E−�G、�A−�G、�G−�K

【結果】
 １着 �Iアグネスデジタル
 ２着 �Eテイエムオペラオー
 ３着 �Aメイショウドトウ
 単�I ２０００円 複�I３９０円�E１２０円�A１３０円
 枠連５−７ １７８０円 馬連�E−�I ２７９０円
 ワイド�E−�I ８５０円 �A−�I ８９０円 �A−�E １８０円

 優勝したアグネスデジタルは、道中後方で折り合い、直線に向くと大外に持ち出して、
 全ての馬を差し切りました。展開的には、逃げ宣言のサイレントハンターが、まさかの
 出遅れで、１０００�b通過が６２秒２の超スローペース。そのため、好位で折り合いを
 欠く馬が続出し、勝ち時計の２分２秒０は、当日の同条件９Ｒ１０００万特別より遅い
 タイムになってしまいました。２着のテイエムオペラオーは、前人未到の天皇賞４連覇
 に挑んだ一戦でしたが、アグネスの大外強襲に涙を飲んだ結果に。それでも、前走では
 ３〜４コーナーで見られたズブさも今回は払拭され、３着以下を完全に圧倒した姿は、
 王者健在を証明した素晴らしい内容だったと評価しています。３着のメイショウドトウ
 は、まさかの単騎逃げの形になり、今回は不運の展開だったと思いますが、一度叩いた
 ことで次走以降の巻き返しは必至か。今回３番人気に推されたステイゴールドは、朝か
 らの雨で渋りきった馬場に脚をとられ７着と敗退。武豊騎手も最内を狙った騎乗でした
 が、結果的には内ラチにモタれる悪癖が出て、直線では思ったほど伸びませんでした。
 馬券の方は、もちろんアグネスデジタルが無印のために惨敗。血統面なども考慮して、
 少し評価を低くしたことを反省しています。やはり競馬は難しいですね・・・。（涙）

   第６２回  菊 花 賞（Ｇ�T）予 想

　　第３コーナーの坂を制するものが、菊花賞を制する。昔から言われてきた格言ですが、
　競馬実況の杉本清アナも、この京都の第３コーナーの坂は、テレビを見ている人を画面に
　引き付ける格好の材料で、実況には欠かす事のできない重要な「アクセント」と語ってい
　ます。最初に意識したのは、昭和４５年にダテテンリュウが優勝した一戦だったようで、
　それ以降、毎年菊花賞でも、春の天皇賞でも、この坂をポイントに実況するようになった
　そうです。かのスピードシンボリが引退まぎわ、京都のレースに出走してきた時などは、
　「菊花賞で上り、天皇賞で下ったあの坂を、スピードシンボリが駆け抜けて行きます」と
　感謝の意味も込めて喋ったとのこと。さて今年も、この京都の坂で一体どのようなドラマ
　を見ることが出来るのか。有力馬が集結し激戦は必至の状況。ゲートが開く瞬間を静かに
　待ちたいと思います。
　　そこで、今回本命にする馬ですが、前走神戸新聞杯４着のダンツフレームを指名しま
　した。前走は、プラス１０�`と重め残りで、道中では折り合いにも苦労していましたが、
　それでも勝ち馬のエアエミネムとは０秒２差。４ヵ月の休み明けとしては、十分に結果を
　出したと思います。一度叩いた本番での上積みは間違いなく、血統的にも底力とスタミナ
　を強調した配合。勝負根性も皐月賞＆ダービーで既に証明済み。仏から帰国した武豊騎手
　の手綱さばきが今から楽しみです。
　　そして対抗にする馬ですが、前走札幌記念３着のジャングルポケットをピックアップ
　しました。やはり、前走の敗戦は、調教量の不足がすべて。レース展開も上がりの競馬と
　なり一概に評価は出来ない内容。その後の２ヵ月間は順調に乗り込まれ、状態に関しては
　全く問題ないとのこと。体型的にも、どの馬より背中の長いステイヤータイプで、京都の
　３０００�bでも十分に同馬の能力を発揮できると期待しています。ダービーで見せた迫力
　満点の末脚が再び炸裂するか。
　　また３番手にする馬ですが、前走神戸新聞杯１着のエアエミネムをピックアップしま
　した。目下４連勝中の外国産馬で、今年一番の上がり馬。前走では、札幌記念に続くＧ�U
　連覇と波に乗ってる感じですが、前２戦ほど楽な競馬に持ち込めないのも事実。それでも
　好位置に付けて自在に動けるタイプだけに、展開がハマれば一発の可能性は十分。距離面
　に関しては、デインヒル産駒だけに多少の不安要素もありますが、折り合いさえ付けば、
　特に問題はないと見ています。

 第６２回  菊 花 賞（Ｇ�T）枠 順 確 定

【１０月２１日 芝３０００�b ３歳オープン定量 京都】

【本線】�J−�L、�G−�J、�G−�L
【中穴】�F−�J、�A−�J、�J−�M
【大穴】�F−�L、�A−�L、�L−�M

【結果】
 １着 �Aマンハッタンカフェ
 ２着 �Iマイネルデスポット
 ３着 �Gエアエミネム
 単�A １７１０円 複�A４４０円�I１７７０円�G２３０円
 枠連２−６ １６２０円 馬連�A−�I ４６２１０円
 ワイド�A−�I ６６９０円 �A−�G １２２０円 �G−�I ４９１０円

 優勝したマンハッタンカフェは、道中中団で折り合い、直線に向くと鋭い末脚で逃げる
 マイネルデスポットを差し切り、悲願のＧ�T制覇を達成しました。２着のマイネルデス
 ポットとの馬連４６２１０円は、菊花賞史上最高の高額配当。管理する小島太調教師は
 騎手時代の皐月賞、ダービーと併せて「３冠」を達成。今回２着に入ったマイネルデス
 ポットは、宣言通りの単騎の逃げを展開し、他馬がスローペースに翻弄される中、最高
 の競馬が出来たと思います。今年のＧ�Tレースの中では、間違いなく敢闘賞候補。３着
 以降は、エア、ジャングル、ダンツと上位人気馬が入りましたが、やはりスローペース
 に脚を殺された感じで、悔いの残る不完全燃焼だったと思います。ただし、本当の勝負
 はこれからなので、今後の３頭の巻き返しに期待したいと思います。馬券の方は、もち
 ろんマイネルデスポットが無印のために完全敗北。今回は、自分自身の予想スタイルで
 は絶対に獲れない馬券なので、意外とサバサバしています。（笑）それにしても、勝ち
 時計の３分７秒２は、ちょっと遅いよなぁ〜！！（ガックリ・・・）

 ※お願い。結果欄の配当金と連勝番号は、念のため日本中央競馬会
   発表の成績表と照合して下さい。

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