重 賞 予 想 回 顧（３４）

   第６１回  菊 花 賞（Ｇ�T）予 想

　　皐月賞馬エアシャカールと、ダービー馬アグネスフライトの血統的な共通点は・・・。
　もちろん、両馬ともにサンデーサイレンス産駒ですが、特に注目すべき点は、母の祖父が
　ボールドルーラー産駒のラジャババで一致していること。これは社台ファームの創始者・
　吉田善哉氏が、ボールドルーラー系への徹底したこだわりから生まれた結果とも言われて
　います。しかし、一時はこの系統に固執したため牧場経営の危機に陥ったのも事実。今と
　なっては皮肉なことですが、脈々と受け継がれる血統の奥深さと、競走馬の生産・育成の
　難しさを実感する今日この頃です。さて今年の菊花賞は、この２強の対決に注目が集まり
　ますが、果たして、クラシック２冠馬が誕生するのか、それとも大逆転で新たなるスター
　ホースが誕生するのか・・・。
　　そこで本命にする馬ですが、前走神戸新聞杯３着のエアシャカールを指名しました。
　前走のトライアルでは、直線で内々にモタれて自身の競馬が出来ない最悪の結果。今回も
　初めて経験する３０００�bで多少の不安もありますが、同馬の秘めたる潜在能力の高さに
　賭けてみようと思っています。近年のスローペース症候群から、強力な逃げ馬が存在しな
　い限り瞬発力勝負で上がりの競馬になることは必至。鞍上の武豊騎手も、逆転の青写真は
　頭にキッチリ描いていると思います。
　　そして対抗にする馬ですが、前走神戸新聞杯２着のアグネスフライトをピックアップ
　しました。やはり軸馬にするなら、気性面で難があるエアよりも無難かと思います。前走
　でも、中団より前の位置で折り合いをつけたことで、陣営も菊奪取の自信をさらに深めた
　ハズ。ダービーで見せたあの息の長い瞬発力も、同世代を完全に凌駕する驚異の末脚で、
　京都の平坦な直線では、まさに独壇場になる可能性も。過去のデータからも、２強対決の
　１点勝負は危険な賭けですが、ここは両雄の名勝負に期待したいと思います。

 第６１回  菊 花 賞（Ｇ�T）枠 順 確 定

【１０月２２日 芝３０００�b ４歳オープン定量 京都】

【本線】�E−�N

【結果】
 １着 �Nエアシャカール
 ２着 �Lトーホウシデン
 ３着 �@エリモブライアン
 単�N ２８０円 複�N１５０円�L２８０円�@４９０円
 枠連７−７ １５１０円 馬連�L−�N １５８０円
 ワイド�L−�N ５５０円 �@−�N １１００円 �@−�L １９３０円

 前中後半の各１０００�bごとのラップが、６１秒５−６２秒８−６０秒４という展開の
 中、道中中団の位置取りで折り合ったエアシャカールが、直線インを突いてスパート。
 ゴール前では、トーホウシデンとの叩き合いを制してクラシック２冠馬に輝きました。
 鞍上の武豊騎手は、同馬の内へとモタれる悪癖を矯正しての快勝劇で、その手綱さばき
 は高く評価できると思います。２着のトーホウシデンは、田中勝騎手の絶妙なスパート
 から、一瞬菊の栄冠をつかみかけましたが、最後の詰めでクビ差届かず。今後のことを
 考えると、逃した魚はあまりにも大きかった。３着のエリモブライアンは、最後の直線
 ではよく伸びてきて大善戦だったと思います。これから重賞戦線でも要注意の一頭か。
 １番人気のダービー馬アグネスフライトは、自慢の末脚が不発で残念ながら５着と馬群
 に沈みました。今後の巻き返しに期待したいと思います。馬券の方は、エア−アグネス
 の１点買いだったので、とりあえず納得の惨敗でした。それにしても武豊騎手は本当に
 上手いですよね〜！！（感心）

   第５回  秋 華 賞（Ｇ�T）予 想

　　先日、ＪＲＡ主催の「２０世紀の名馬大投票」の集計結果が出ましたが、牝馬に関して
　は、第１位エアグルーヴ（総合９位）、第２位メジロドーベル（１９位）、第３位ヒシア
　マゾン（２１位）、第４位以下は、ホクトベガ（２５位）、ノースフライト（３５位）、
　ベガ（３８位）、トウメイ（４１位）、メジロラモーヌ（５３位）・・・と、続きます。
　結果を見ると、全体的に若い世代の投票が目立ち、少し意外な感じもしましたが、上位に
　関しては、ほとんど納得の順位でした。今年の秋華賞は、山内研二厩舎の「桜花賞馬ＶＳ
　オークス馬」の対決が見物ですが、出走馬の実力差はほとんど無く、あっと驚く伏兵馬の
　台頭も十分に考えられます。世紀の節目の競馬界に、上記の名牝たちに並ぶような新星の
　登場に期待したいと思います。
　　そこで本命にする馬ですが、前走ローズＳ５着のチアズグレイスをピックアップしま
　した。前走のトライアルは、プラス１８�`の馬体に休み明けでイレ込んでいたこともあり
　ゴール前での伸びがあと一歩足りませんでした。それでも先行馬が崩れる展開の中、最後
　まで粘った末脚は評価のできる内容で、一度叩いた今回はかなりの上積みが期待できると
　思っています。同世代の中でもスピードとパワーはトップレベル。自身の持ち味を発揮で
　きれば、牝馬２冠の可能性は十分。
　　そして対抗にする馬ですが、前走ローズＳ４着のシルクプリマドンナを指名しました。
　前走は、チアズと同様に休み明けでプラス１０�`と余裕を残した仕上げ。それでも直線で
　は０秒３差まで追い上げて、オークス馬の意地を見せました。中間の状態も絶好調のよう
　で、こちらも間違いなく上積みが見込まれると思います。馬体は小さな馬ですが、底力と
　勝負根性は一級品で、血統的な背景からも大舞台で最大限の実力を発揮するタイプ。鞍上
　藤田騎手の手綱さばきも要注目。
　　また３番手にする馬ですが、前走ローズＳ２着のマルターズスパーブをピックアップ
　しました。前走は勝ち馬の末脚には屈したものの、Ｇ�T馬２頭を抑え込んだ内容は、本番
　に向けて大きな自信につながったハズ。既に牡馬相手でも好勝負をしてきただけに、Ｇ�T
　の舞台でも十分に通用すると期待しています。血統的にも、今回どのような走りを見せる
　か興味があり、予定されている米競馬進出の重要な試金石にもなりました。乗り替わった
　柴田善騎手が、うまく流れに乗れるかどうか。

 第５回  秋 華 賞（Ｇ�T）枠 順 確 定

【１０月１５日 芝２０００�b ４歳牝オープン定量 京都】

【本線】�A−�K、�A−�J、�J−�K
【中穴】�A−�I、�A−�D、�A−�F
【大穴】�I−�K、�D−�K、�F−�K

【結果】
 １着 �Cティコティコタック
 ２着 �Mヤマカツスズラン
 ３着 �Dトーワトレジャー
 単�C ２７１０円 複�C９２０円�M７１０円�D４１０円
 枠連２−７ ４４８０円 馬連�C−�M ３００１０円
 ワイド�C−�M ７１００円 �C−�D ４０３０円 �D−�M ３３４０円

 前半１０００�bが６０秒８という展開の中、道中４番手と絶好の位置取りで折り合った
 １０番人気のティコティコタックが、直線で粘るヤマカツスズランを３３秒５の強烈な
 末脚で差し切りました。馬連の配当も３００１０円と大荒れで、同レースは３年連続の
 万馬券。今回は最内からタイミングよく抜け出した武幸四郎騎手の手綱さばきも光りま
 した。２着のヤマカツスズランも、絶妙の逃げで見せ場を十分に作りましたが、最後の
 詰めがあと一歩。それでも自身の実力はフルに発揮したと思います。３着のトーワトレ
 ジャーも、ゴール前ではよく追い込んで大善戦。今後の活躍に期待したいと思います。
 本命に推したチアズグレイスは、４コーナーを回った時点で一旦勝利を確信しましたが、
 ゴール前での伸びが足りずに４着。対抗に推したシルクプリマドンナは、全く見せ場が
 なく１０着と馬群に沈みました。馬券の方は、ティコティコ＆ヤマカツが無印のために
 惨敗。しかし、これだけ外すとかえって気持ちがいいですね！！（笑）

   第３４回  ス プ リ ン タ ー ズ Ｓ（Ｇ�T）予 想

　　有馬記念の前週に行われていたスプリンターズＳが、２ヵ月以上も前倒しされ１０月の
　第１週に開催されることになりました。普段ならトライアル＆ステップレースなど、まだ
　前哨戦の真っ盛りの時期ですが、今年は早くも本番を迎えるということで、今後の短距離
　戦線のローテーションを考える上でも大変重要な一戦になりました。また今回は、仮柵が
　とれて絶好の内馬場に先行馬が集中することは必至で、相当のスピード競馬が展開される
　と見ています。１分数秒という電撃の「スプリント王決定戦」を、今年も十二分に楽しみ
　たいと思います。
　　そこで本命にする馬ですが、前走セントウルＳ１着のビハインドザマスクを指名しま
　した。前走は、上がり３ハロンが３３秒２、走破タイムもコースレコードの１分７秒６と
　いうことで、同馬の非凡な能力を十分に再確認することができました。内容も狭い馬群を
　こじ開けるような感じで、破った相手もブラックホークにマイネルラヴのＧ�T馬。まさに
　牝馬離れした勝負根性や、ゴール前の切れ味は、未知なる可能性を感じます。馬券の方も
　単勝で勝負したい一頭。
　　また対抗にする馬ですが、前走セントウルＳ２着のブラックホークをピックアップし
　ました。前走の内容を見ても短距離戦の安定感は抜群で、今回も中心的な存在になること
　は間違いなし。もちろん、前回敗れたビハインドとは、休み明け初戦で、４�`の斤量差と
　いうハンデもあったので、逆転の可能性は十分。ライバル視されているアグネスワールド
　とは一度叩いているだけに陣営も自信があるハズ。どんな流れにも対処できる自在脚質で
　ゴール前でキッチリ差し切る作戦か。
　　そして３番手にする馬ですが、前走ジュライＣ１着のアグネスワールドを指名しまし
　た。もちろん、昨年のアベイユ・ド・ロンシャン賞に続き、海外Ｇ�T２勝を飾ったという
　ことで、その偉業は高く評価できると思います。問題は今回７月のジュライＣ以来の出走
　ということですが、間隔が開いたことでそれがマイナス材料になる馬ではないので、ここ
　でも首位争いは必至と見ています。鞍上も、アメリカ帰りの主戦・武豊騎手。国内のＧ�T
　制覇に向けて死角は見当りません。

 第３４回  ス プ リ ン タ ー ズ Ｓ（Ｇ�T）枠 順 確 定

【１０月１日 芝１２００�b ４歳上オープン定量 中山】

【本線】�@−�A、�@−�H、�A−�H
【中穴】�@−�L、�A−�L、�H−�L
【大穴】�@−�C、�A−�C、�C−�H

【結果】
 １着 �Nダイタクヤマト
 ２着 �Hアグネスワールド
 ３着 �Aブラックホーク
 単�N ２５７５０円 複�N２１９０円�H１２０円�A１３０円
 枠連５−８ ２３５０円 馬連�H−�N ２５７００円
 ワイド�H−�N ４６２０円 �A−�N ７３９０円 �A−�H ２２０円

 前半３ハロン３３秒０、後半３ハロン３５秒６という展開の中、道中２番手で折り合っ
 た１６番人気（最低人気）のダイタクヤマトが、直線で先頭に立つとそのままの勢いで
 逃げ切り、単勝、馬連ともに２万円台の大波乱となりました。これは鞍上の江田照騎手
 の絶妙の手綱さばきもありましたが、それにしてもあっと驚く結末だったと思います。
 ２着のアグネスワールドは、５〜６番手と絶好の位置取りから、ゴール前でもよく追い
 込んできたと思いますが、あと一歩届かず。３着のブラックホークも、アグネスと並ん
 で追い込みましたが、３着までが精一杯。今回◎に推したビハインドザマスクは、全く
 見せ場がなく１１着と惨敗。今後の巻き返しに期待したいと思います。もちろん、馬券
 の方は、ダイタクヤマトが無印のため「大惨敗」という結果でした。しかし、この馬券
 はとれないですよね〜！！（涙）

   第４６回  オ ー ル カ マ ー（Ｇ�U）予 想

　　競馬のルーツとは・・・。文献に見られる最初の競馬は、古代オリンピックの戦車競馬
　と言われています。これは映画「ベン・ハー」に登場するような４頭立ての凄まじい競走
　で、長さ６７０�b、幅１７０�bの大競技場を６〜７周もする壮大なものだったそうです。
　その後、イギリスのニューマーケットで近代競馬が始まり、１７世紀初頭にはギャンブル
　としてのレースが確立、そして１８世紀末から１９世紀初頭にかけてクラシックレースが
　創設されていきます。今年２０００年、このような何世代にもわたって、脈々と受け継が
　れてきた「人と馬の歴史」に思いを寄せながら、これから本格的に始まる秋競馬を存分に
　楽しみたいと思います。
　　さて、そこで今週本命にする馬ですが、前走宝塚記念２着のメイショウドトウを指名
　しました。今年に入って中京記念、金鯱賞の重賞を制覇、そして宝塚記念では、テイエム
　オペラオーにタイム差なしのクビ差の２着。これは名実ともにＧ�T級と評価できる素晴ら
　しい内容で、もちろん陣営は今秋から外国産馬に開放される天皇賞（秋）を狙っていると
　聞いています。鞍上も先日引退を表明した的場騎手ということで、ここは馬券的にも単勝
　で狙いたいところ。
　　そして対抗にする馬ですが、前走宝塚記念４着のステイゴールドをピックアップしま
　した。これまでの実績ではメンバー中ダントツ、前走の宝塚記念でも後方から追い上げる
　内容で、この馬の持ち味を十分に発揮しました。既に、前々走の目黒記念で初重賞制覇を
　飾り、勝利に対する呪縛も解けているハズ。やはり、厳しい重賞戦線で、常に上位争いを
　できる安定感は健在で、今回テン乗りとなる後藤騎手も比較的乗りやすい馬なので、特に
　問題はないと見ています。
　　また３番手にする馬ですが、前走札幌記念４着のダイワオーシュウをピックアップし
　ました。前走はスローペースで前残りの展開を後方から追い上げ、この馬の実力を再確認
　できました。デビュー当時から気性面に問題があり、なかなか勝ち切れない部分もありま
　したが、休み明けの前走を見る限りでは、精神面での成長を十分に感じました。同レース
　に対する相性もよく、鞍上も落馬事故からの復帰戦となる柴田善騎手だけに、ここは大い
　に期待したいところ。

 第４６回  オ ー ル カ マ ー（Ｇ�U）枠 順 確 定

【９月２４日 芝２２００�b ４歳上オープン別定 中山】

【本線】�@−�A、�A−�F、�@−�F
【中穴】�A−�G、�@−�G、�F−�G
【大穴】�A−�C、�@−�C、�C−�F

【結果】
 １着 �Aメイショウドトウ
 ２着 �Cサクラナミキオー
 ３着 �Gスエヒロコマンダー
 単�A １９０円 複�A１２０円�C２３０円�G２９０円
 枠連２−４ １２２０円 馬連�A−�C １２４０円
 ワイド�A−�C ５２０円 �A−�G ６４０円 �C−�G １５１０円

 前半１０００�b６３秒０の展開の中、３番手と好位置で折り合ったメイショウドトウが
 直線で抜け出して快勝しました。同馬は、今年に入ってから確実に実力をつけていて、
 今秋から外国産馬に開放される天皇賞（秋）でも楽しみになってきました。２着のサク
 ラナミキオーは、絶妙の逃げのペースから、直線でも粘り自身の競馬が十分に出来たと
 思います。３着のスエヒロコマンダーも、道中は２番手の位置取りと積極的な競馬で、
 見せ場は作りましたが、最後の詰めがあと一歩。馬券の方は、◎−△の的中でしたが、
 結局、本線の３点しか買ってなかったので惨敗という結果。メイショウドトウの単勝も
 オッズが低いためにパス。競馬場に行くと欲に目がくらんでしまいますね。（笑）

 ※お願い。結果欄の配当金と連勝番号は、念のため日本中央競馬会
   発表の成績表と照合して下さい。

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