重 賞 予 想 回 顧（３３）

   第４５回  京 成 杯 Ａ Ｈ（Ｇ�V）予 想

　　今年の日本競走馬協会が主催する当歳馬のせり市「セレクトセール２０００」は、１億
　円を超える馬が続出する大盛況で、特に９７年の年度代表馬エアグルーヴの初仔には大き
　な注目が集まりました。結果は２億３０００万円で落札という、日本のせり史上において
　牝馬としては最高値となり、牡牝をあわせても史上４番目の記録だったということです。
　もちろん今回のせり市のダイジェストを見ても、上位のほとんどがＳＳ産駒の独占状態で
　まだ当分の間はＳＳの黄金時代が続き、今後さらにその勢いを増していくような感じさえ
　します。とにかく「エアグルーヴの２０００」をはじめ、これらの「スーパー当歳馬」が
　デビューする２００２年が今から楽しみです。さて今週は、本格的な秋競馬の到来を告げ
　る「京成杯ＡＨ」ということで、マイル戦独特の見応えのあるスピード競馬に期待したい
　と思います。
　　そこで今回本命にする馬ですが、前走関屋記念２着のリワードニンファを指名しまし
　た。前走は、３コーナー過ぎから一気にまくる強気の競馬を展開し、直線では一瞬あわや
　の場面を作りました。昨年の関屋記念を日本レコードで優勝して以来、スランプ状態が続
　いていただけに、ここは上昇の波に乗りたいところ。コースは、同馬の十八番とも言える
　右回りのマイル戦。しかも斤量も５４�`と恵まれただけに大いに期待したいと思います。
　残暑の中山競馬場で、夏女の意地を見たい一戦。
　　そして対抗にする馬ですが、前走札幌記念５着のシンボリインディをピックアップし
　ました。前走は、２番手追走の展開から逃げ馬有利の流れの中、直線で失速。ただし休み
　明けで、距離も２０００�b、また鞍上も初騎乗だったことから、仕方のない結果だったと
　思います。今回は一度叩いて上昇度もＵＰ、距離も得意の１６００�b、鞍上も岡部騎手と
　いうことで、全ての面で強化されました。相手関係から斤量の５７�`も問題なし。ここは
　Ｇ�T馬の存在を示す絶好のチャンス。
　　また３番手にする馬ですが、前走関屋記念５着のトロットスターをピックアップしま
　した。前走は、直線で不利を受けるアクシデントのため、ほとんど力を出せずに終わって
　しまいました。また久々のために気合もあまり入ってなかったようで、今回は一度叩いた
　変り身に期待したいと思います。もちろん１６００�bへの距離短縮はプラス材料で、安田
　記念と同様に、好勝負は必至と見ています。展開的には競り合いに持ち込んだ方が、より
　実力を発揮するタイプか。

 第４５回  京 成 杯 Ａ Ｈ（Ｇ�V）枠 順 確 定

【９月１０日 芝１６００�b ４歳上オープンハンデ 中山】

【本線】�C−�G、�C−�I、�G−�I
【中穴】�C−�H、�G−�H、�H−�I
【大穴】�A−�C、�A−�G、�A−�I

【結果】
 １着 �Gシンボリインディ
 ２着 �Iトロットスター
 ３着 �Eヴァイタルトラック
 単�G ２６０円 複�G１５０円�I１９０円�E７２０円
 枠連７−８ ５７０円 馬連�G−�I ８３０円
 ワイド�G−�I ３９０円 �E−�G １７６０円 �E−�I ２１２０円

 前半１０００�b５８秒２の展開の中、中団で折り合ったシンボリインディがゴール前の
 競り合いを制して優勝しました。今回は岡部騎手の好騎乗もありましたが、やはり得意
 のマイル戦で格の違いを見せた感じ。２着のトロットスターも、正攻法の競馬で見せ場
 を十分に作りましたが、最後の詰めがあと一歩。今回は、条件面で恵まれていただけに
 惜しい結果。３着のヴァイタルトラックは、好位置から軽量を生かしての大善戦。本命
 に推したリワードニンファは、内々に包まれて自身の競馬が全くできない厳しい展開の
 中、馬群に沈みました。今後の巻き返しに期待したいと思います。とりあえず馬券の方
 は、○−▲の本線的中でしたが、収支的にはマイナスということで、今回のレースに関
 しては、やや納得のいかない結果でした。やはり◎の馬が来ないと・・・。

   第３５回  関 屋 記 念（Ｇ�V）予 想

　　夏のローカルで実力をつけて、秋競馬で大きくはばたいた馬たち・・・。その代表格と
　言えば、古くはアカネテンリュウ、最近ではメジロマックイーンが有名です。この２頭は
　ともに４歳の夏に頭角を表し、秋には見事菊花賞馬に輝きました。また、夏こそ我が季節
　と言わんばかり、計ったように勝ちまくる馬が存在するのも事実です。昨年の同レースの
　覇者リワードニンファも典型的な夏女で、前走、前々走の成績に関係なく、突然走り出す
　可能性もあるので要注意。もちろん、今年は新潟競馬場の改修工事に伴い、福島競馬場の
　芝１７００�bに変更ということで、馬券的には難解な一戦となりました。マイル戦プラス
　１００�bの中に、その方程式を解くカギがあると見ています。
　　そこで今年本命にする馬ですが、やはり昨年の勝ち馬のリワードニンファを指名しま
　した。今回は、春競馬からのスランプ状態や、新潟から福島コースに変更ということで、
　やや不安な面もありますが、夏のローカル戦は５戦４勝という実績からも、もう一度この
　馬の末脚に賭けてみようと思います。展開的には「直線抜け出し」の得意パターンに持ち
　込めるかが勝敗を分ける大きなポイントで、もちろん少頭数なだけに、鞍上の後藤騎手に
　かかるウエートも相当に高いと見ています。
　　そして対抗にする馬ですが、前走安田記念５着のトロットスターをピックアップしま
　した。やはりＧ�Tレースで僅差の５着は評価のできる素晴らしい内容で、今回もゴール前
　で競り合う形になれば、チャンスは十分にあると思います。ローテーション的には、安田
　記念から２ヵ月ぶりの出走ということで、多少不安な要素もありましたが、今回は関係者
　も早い段階からピンポイントで狙っていたということで、直前の追い切りは圧巻の一言。
　鞍上に河内騎手も迎え、ここは負けられない一戦か。
　　また３番手にする馬ですが、前走北九州記念６着のトウショウノアを指名しました。
　前走は２番人気ながらも６着と、やや期待を裏切った形になりましたが、これは太目残り
　と、イレ込んだことが一番の原因。競馬自体も順調さを欠きましたが、重賞初挑戦という
　ことを考慮して度外視してもいいでしょう。距離的には、１６００〜１８００�bで５勝。
　脚質的にも福島の小回りコースは同馬にピッタリで、チャンスは十分にあると思います。
　乗り替わった中舘騎手の手綱さばきにも要注目。

 第３５回  関 屋 記 念（Ｇ�V）枠 順 確 定

【８月６日 芝１７００�b ４歳上オープン別定 福島】

【本線】�A−�D、�@−�D、�@−�A
【中穴】�D−�F、�A−�F、�@−�F
【大穴】�B−�D、�A−�B、�@−�B

【結果】
 １着 �Fダイワテキサス
 ２着 �Dリワードニンファ
 ３着 �@トウショウノア
 単�F ５１０円 複�F１６０円�D２００円�@１５０円
 枠連５−７ １８００円 馬連�D−�F １７９０円
 ワイド�D−�F ６３０円 �@−�F ３２０円 �@−�D ６２０円

 ８歳馬の古豪ダイワテキサスが、一昨年に引き続き同レース２勝目を飾りました。同馬
 は、４コーナーの勝負所でリワードニンファのまくりに、一瞬ひるんだかのように見え
 ましたが、直線に入ると大外から一気の追い込みで他馬をねじ伏せました。今回は斤量
 も初めて５９�`を背負いましたが、やはりゴール前での末脚は、格の違いを見せつけた
 感じ。２着のリワードニンファは、３コーナー過ぎからまくる横綱競馬を展開。直線に
 入った段階では、一瞬勝ったと思いましたが、最後にダイワの豪脚に屈した感じで残念
 な結果。それでも夏に走ることを改めて証明した一戦で、この馬の恐さを実感しました。
 ３着のトウショウノアは、鞍上の中舘騎手が上手く乗り、見せ場を作りましたが、最後
 の詰めがあと一歩。馬券の方は、とりあえず、注−◎の中穴的中でしたが、収支的には
 少し浮いたので、個人的には満足できる結果だったと思います。

   第４１回  宝 塚 記 念（Ｇ�T）予 想

　　「あなたが選ぶ２０世紀の最強馬は・・・？！」これはＪＲＡをはじめ、各メディアが
　行っている企画ですが、やはり数頭に絞り込むことは大変な作業かと思います。まず選ば
　れるのが３冠馬に輝いたセントライト、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、
　ナリタブライアンの５頭。それから競馬人気を国民的レベルにまで広げたハイセイコーや、
　オグリキャップも当然入ってくると思います。それならＴＴＧの３頭は入れなくてもいい
　のか・・・。いやトキノミノル、マルゼンスキーらも無敗馬だ・・・。牝馬の中にはクリ
　フジ、トウメイ、テスコガビーらの女傑もいる・・・。それならタイキシャトルや、エル
　コンドルパサーは海外のＧ�Tを制している・・・。トウカイテイオーや、メジロマックイ
　ーンは・・・。もう挙げるとキリがないですが、今回グランプリ４連覇に挑戦する馬も、
　もし達成した場合、必ずこれら名馬の中に入ってくると思います。今年も感動のドラマに
　期待しながら、ゲートが開く瞬間を静かに待ちたいと思います。
　　そこで本命にする馬ですが、前走京王杯ＳＣ９着のグラスワンダーをピックアップし
　ました。もちろん日本競馬史上初のグランプリ４連覇を目指している訳ですが、ここ２戦
　の内容を見ると赤信号が灯ったことは事実。しかし中間の調教過程を見ると、復調の兆し
　も十分に感じられ、一概に評価を下げることはできません。既にシンジケートも組まれて
　いて、今回負けることは、種牡馬としての価値も下落すること。関係者も「背水の陣」で
　望む大一番かと思います。
　　そして対抗にする馬ですが、前走天皇賞（春）１着のテイエムオペラオーを指名しま
　した。今年に入ってからの重賞３連勝は、まさに同馬の完全本格化を証明し、古馬の頂点
　に君臨した結果かと思います。阪神コースは３戦３勝と得意で、道悪にも十分対応できる。
　本当に死角が無いところが、逆に死角のような感じですが、連軸として高い信頼性がある
　一頭と評価しています。今回強い勝ち方で制すれば、まさに「オペラオー時代」の到来で、
　少し早いですが「年度代表馬」も視野に入ってくると思います。

 第４１回  宝 塚 記 念（Ｇ�T）枠 順 確 定

【６月２５日 芝２２００�b ４歳上オープン定量 阪神】

【本線】�@−�J

【結果】
 １着 �@テイエムオペラオー
 ２着 �Cメイショウドトウ
 ３着 �Iジョービッグバン
 単�@ １９０円 複�@１１０円�C３７０円�I８３０円
 枠連１−４ １１４０円 馬連�@−�C １１９０円
 ワイド�@−�C ５７０円 �@−�I １４００円 �C−�I ３５５０円

 優勝したテイエムオペラオーは、前半１０００�b６０秒７のペースの中、道中４番手と
 絶好の位置取りで折り合い、最後の直線では力でねじ伏せる横綱競馬で快勝しました。
 これで、名実ともに現役馬の頂点に立ち、競馬界をリードしていく立場になりました。
 これから秋競馬に向けて大いに期待したいと思います。２着、３着のメイショウドトウ、
 ジョービッグバンは、持ち味の先行力を発揮して大健闘。今後は中距離路線で恐い存在
 になると思います。そして３番人気のラスカルスズカは、３コーナー付近から出し抜け
 にスパートする武豊騎手の思い切った作戦も実らず５着と完敗。また、今回復活が期待
 されたグラスワンダーは、４コーナー手前で故障し６着と馬群に沈みました。ただし、
 幸い今回の骨折は種牡馬としての活動には支障がなく、来年からは北海道・早来の社台
 スタリオン・ステーションで、第２の生活に入る予定とのこと。馬券の方は、グラス＆
 テイエムの１点勝負のため惨敗という結果でした。（涙）

   第５０回  安 田 記 念（Ｇ�T）予 想

　　現在の世界の潮流は、マイルを制することが「名種牡馬」への条件ということで、クラ
　シック・ディスタンス以上に、その重要性は高まっています。マイラーが「名種牡馬」の
　条件となってきた大きな要因として、もちろん競馬のスピード化が挙げられますが、最近
　の２４００�b戦以上のレースを見ても、持久力よりも瞬発力は不可欠で、特に菊花賞など
　を見ると、昨年の上がりタイムは３４秒２、テイエムオペラオーやラスカルスズカなどは
　３３秒台で追い込んでいます。しかし、逆に最近のマイル戦を見ると、スタートからガン
　ガン飛ばしながら、ゴール前でも伸びる「持久力」や「スタミナ」を要求されるレースが
　増えていて、バランス的に見ても、生産界のマイル戦重視の流れは、もはや常識になって
　いると思います。今年の安田記念も、有力馬が揃った重要な一戦になりました。果たして
　新マイル王・マイル女王の称号を手にするのは・・・。
　　そこで今回本命にする馬ですが、前走京王杯ＳＣ１着のスティンガーをピックアップ
　しました。前走は、３ヵ月半ぶりの実戦ながらも、上がり３３秒６の末脚で他馬を完封。
　同馬の能力の高さを改めて実感しました。全６勝のうち、東京コースが４勝ということで
　相性も抜群。特に、昨年の毎日王冠、天皇賞（秋）では、最強古馬陣に入っての大善戦。
　藤沢和陣営では、既に海外遠征もプランに入っているようで、ここは久々の牝馬の優勝に
　期待したいと思います。
　　そして対抗にする馬ですが、前走京王杯ＳＣ１１着のキングヘイローを指名しました。
　前走は、毎度おなじみの馬群に揉まれての惨敗でしたが、この馬の精神面での弱さは既に
　競馬ファンが一番よく知っていること。今回は落馬で負傷した柴田善騎手に替わり、再び
　福永騎手に手綱が回ってきました。マイル戦では昨年のマイルＣＳであのエアジハードを
　追い詰めた実績もあるだけに要注意。特に惨敗の後に大駆けがあるタイプなので、ここは
　一発も十分に考えられる場面です。
　　また３番手にする馬ですが、前走京王杯ＳＣ２着のブラックホークをピックアップし
　ました。前走はスティンガーの末脚に屈して２着に敗れましたが、先行して粘った内容は
　高く評価できると思います。問題は、１２００�bを最も得意とする同馬にとって、府中の
　１６００�bへの対応ですが、やはり直線までのスタミナの温存という部分で、横山典騎手
　の手綱さばきは要注目。父は世界屈指のスピード系種牡馬のヌレイエフ。今回のタイトル
　は、関係者にとって是が非でも欲しいところ。

 第５０回  安 田 記 念（Ｇ�T）枠 順 確 定

【６月４日 芝１６００�b ４歳上オープン定量 東京】

【本線】�E−�H、�E−�G、�G−�H
【中穴】�E−�I、�D−�E、�E−�O
【大穴】�H−�I、�D−�H、�H−�O

【結果】
 １着 �Kフェアリーキングプローン
 ２着 �Iディクタット
 ３着 �Hキングヘイロー
 単�K ３９９０円 複�K８３０円�I３２０円�H３７０円
 枠連５−６ ６８５０円 馬連�I−�K １４７００円
 ワイド�I−�K ３７８０円 �H−�K ４２７０円 �H−�I １７９０円

 優勝したフェアリーキングプローンは、馬群中団の後方で折り合い、最後の直線に入る
 と上がり３４秒３の末脚で追い込み他馬を圧倒しました。やはり、日本の競馬を熟知し
 ているアラン調教師の見事な勝利だったと思います。また２着にもディクタットが入り
 同レース初の外国馬ワンツーフィニッシュ。両馬に騎乗していたフラッド騎手とオドノ
 ヒュー騎手のハイタッチが印象に残りました。Ｇ�T馬７頭をそろえた日本勢は、キング
 ヘイローの３着が最高という散々な結果。１番人気で４着だったスティンガーは、道中
 で掛かったことが一番の敗因か。各馬には、今後の巻き返しに期待したいと思います。
 馬券の方は、フェアリーキングプローンが全くの無印のために、納得の大惨敗でした。
 しかし、この馬券は獲れないですね〜！！（涙）

 ※お願い。結果欄の配当金と連勝番号は、念のため日本中央競馬会
   発表の成績表と照合して下さい。

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