重 賞 予 想 回 顧（３１）

   第６０回  皐 月 賞（Ｇ�T）予 想

　　馬券を買い始めて今年で１０年目になりますが、過去１０年の優勝馬の一覧を眺めると
　いろいろなシーンが蘇ってきます。【９１年】大外枠１８番のトウカイテイオーが父シン
　ボリルドルフに続く父仔制覇を達成。【９３年】３番人気のナリタタイシンが目の覚める
　ような末脚で一冠をゲット。【９４年】後の三冠馬ナリタブライアンが驚異的なレコード
　で他馬を圧倒。【９６年】バブル、ダンスと戦線を離脱する中、同じＳＳ産駒のイシノサ
　ンデーが直線で抜け出す。【９８年】セイウンスカイがライバルのスペシャルウィークを
　押し切って優勝。そして昨年の【９９年】は、毎日杯から参戦したテイエムオペラオーが
　豪快な末脚で差し切り勝ち。今から考えると、この１０年間はあっという間に過ぎ去った
　感じですが、なぜかレースのシーンだけは鮮明に脳裏に焼き付いています。今年もどのよ
　うな名勝負と出会うことができるのでしょうか。
　　そこで今回本命にする馬ですが、前走弥生賞２着のエアシャカールをピックアップし
　ました。前走はパドックでイレ込んでいたにも関わらず結果を残し、本番での活躍を確信
　できる内容だったと思います。もちろん同距離（中山、芝２０００�b）で行われたホープ
　フルＳから一気に３秒４もタイムを短縮したことも、同馬の著しい成長力を証明する重要
　なデータかと思います。同じＳＳ産駒のフサイチゼノンが回避したことで、ここは負けら
　れない一戦か。
　　そして対抗にする馬ですが、前走スプリングＳ１着のダイタクリーヴァを指名しまし
　た。前走は、中団追走から３コーナー過ぎで一気にまくり、直線に入ると他馬を圧倒する
　末脚で完勝しました。３歳のデビュー戦では、あのエイシンプレストンを子供扱いにする
　逃げ切り勝ちで、出遅れた白菊賞を除くと４戦４勝のパーフェクト。ローテーション的に
　も１月のシンザン記念から３月のスプリングＳと余裕があり、本番では１００％の能力が
　発揮できると期待しています。
　　また３番手にする馬ですが、前走すみれ賞１着のアタラクシアをピックアップしまし
　た。前走の４馬身差の完勝劇は、他陣営にも脅威を与える内容で、いわゆる今年の「関西
　の秘密兵器」という位置付けかもしれません。もちろん重賞未経験のために未知数な部分
　も多分にありますが、ステップレースを使わず本番一本に絞って調整できたことはプラス
　材料と見ています。今回の一戦は同馬にとっても重要な試金石で、もしここで結果を残し
　た場合、当然ダービーも視野に入ってくると思います。

 第６０回  皐 月 賞（Ｇ�T）枠 順 確 定

【４月１６日 芝２０００�b ４歳オープン定量 中山】

【本線】�B−�O、�L−�O、�B−�L
【中穴】�@−�O、�@−�B、�@−�L
【大穴】�D−�O、�B−�D、�D−�L

【結果】
 １着 �Oエアシャカール
 ２着 �Bダイタクリーヴァ
 ３着 �Mチタニックオー
 単�O ３４０円 複�O１４０円�B１５０円�M１２５０円
 枠連２−８ ６２０円 馬連�B−�O ７２０円
 ワイド�B−�O ３５０円 �M−�O ４６７０円 �B−�M ４１９０円

 前半１０００�b６０秒２という平均ペースで展開する中、優勝したエアシャカールは、
 後方３番手で折り合い、４コーナーで大外に持ち出すと、最後の直線で粘るダイタクを
 差し切りました。武豊騎手は、７年ぶり２度目の皐月賞制覇。森秀行調教師は、クラシ
 ック初制覇。これで武騎手は、前人未到のダービー３連覇に王手。２着のダイタクリー
 ヴァは、道中４番手と絶好の位置で折り合い、直線でもインをついての勝ちパターンに
 持ち込みましたが、最後の詰めがあと一歩。ダービーでの巻き返しに注目したいと思い
 ます。３着のチタニックオーは、シンガリからの展開で直線に入るとエアシャカールと
 同じ上がり３５秒１の末脚で、その実力を発揮しました。ダービーでは３世代制覇とい
 う大きな目標があります。ラガーレグルスに関してはスタートがすべて。これで１ヵ月
 間の出走停止処分が科されたようですが、再びゲート試験をパスしてダービーには万全
 の状態でのぞんでもらいたいです。馬券の方は、とりあえず◎−○的中ということで、
 ガチガチの１番人気でしたが満足できる結果でした。

   第６０回  桜 花 賞（Ｇ�T）予 想

　　毎年桜吹雪が舞い散る中、華やかなる戦いを繰り広げてきた桜花賞も、今年で第６０回
　という節目を迎えます。桜花賞の「勝利の方程式」を解くためのキーワードは、この時期
　の４歳牝馬が持つ「繊細さ」や「デリケート」というものがありますが、特に「フケ」や
　「歯替わり」に関しては、春先の牝馬を調整する上で最も難しいことと言われています。
　あのエアグルーヴもチューリップ賞を勝った後、体調を崩し桜花賞を断念するというアク
　シデントがあったように、本番を前に多大なるストレスが溜まることも事実です。４歳春
　の牝馬クラシックを勝ち抜くためには、このような相当に高いハードルが幾つも待ち受け
　ていますが、逆を言うと人気馬が飛んだ時の言い訳もたくさんあるということで、馬券を
　買うファンにとっては厳しいレースかもしれません。
　　そこで今年本命にする馬ですが、前走４歳牝馬特別１着のサイコーキララを指名しま
　した。前走のトライアルは、前半８００�b４６秒９というハイペースを好位で折り合い、
　直線に入ると相手を寄せ付けない横綱競馬で快勝しました。これまでの４戦全勝の内容を
　見ると、どこからでもスパートできる安定性と、他馬を威圧する末脚の完成度で、文句の
　付けようがありません。問題は、阪神千六【０００39】という鞍上だけですが、この試練
　を乗り越えてこそ２年前の雪辱を果たせると思っています。
　　そして対抗にする馬ですが、前走クイーンＣ１着のフューチャサンデーを指名しまし
　た。やはり２戦目での重賞制覇は、並の馬ではとてもできない離れ業で、その潜在能力は
　我々の予想を遥かに上回るものかもしれません。父がサンデーサイレンス、母の父がリア
　ルシャダイということで、血統的にはオークス向きかもしれませんが、阪神のマイル戦で
　も十分に対応できると期待しています。もし今回結果を残すようなことがあれば、牝馬の
　クラシック２冠制覇も射程圏内に入ってきます。
　　また３番手にする馬ですが、前走４歳牝馬特別２着のシルクプリマドンナを指名しま
　した。前走ではサイコーキララの末脚に屈しましたが、キャリア３戦目、初の芝コースを
　考えると十分に合格点を出せる内容だったと思います。父がブライアンズタイム、母の父
　がノーザンダンサーということで、まさにクラシック向きの血統背景。本番での２００�b
　延長もこの馬にとってはプラス材料と見ています。好位追走からタイミングよく抜け出す
　ことができれば、一発逆転劇も十分にあると期待しています。

 第６０回  桜 花 賞（Ｇ�T）枠 順 確 定

【４月９日 芝１６００�b ４歳牝オープン定量 阪神】

【本線】�L−�P、�C−�L、�C−�P
【中穴】�D−�L、�D−�P、�C−�D
【大穴】�L−�O、�O−�P、�C−�O

【結果】
 １着 �Gチアズグレイス
 ２着 �Jマヤノメイビー
 ３着 �Cシルクプリマドンナ
 単�G １５９０円 複�G３８０円�J５３０円�C２４０円
 枠連４−６ ７１３０円 馬連�G−�J ８０１０円
 ワイド�G−�J ２０６０円 �C−�G １２００円 �C−�J １５５０円

 前半４６秒３−後半４８秒６というペースで展開する中、優勝したチアズグレイスは、
 道中３番手で折り合い、直線の入り口で先頭に立つと、そのままの勢いでゴールを駆け
 抜けました。当日の馬体重がマイナス１６�`減ということで、山内調教師の究極の仕上
 げが完全にハマりました。松永幹夫騎手は、９７年のキョウエイマーチ以来、２度目の
 桜花賞制覇。２着のマヤノメイビーは、４ヵ月ぶりの出走にも関わらず、直線に入ると
 あわやの場面をつくる大善戦。改めて同馬の能力を評価したいと思います。３着のシル
 クプリマドンナは、道中７〜８番手と好位置で折り合い、直線でも粘りの末脚で見せ場
 をつくりました。単勝１．８倍という断然の１番人気サイコーキララは、持ち味を出し
 切れずに４着と惜敗。今後の巻き返しに期待したいと思います。馬券の方は、チアズ＆
 マヤノが無印のために惨敗という結果でした。

   第３０回  高 松 宮 記 念（Ｇ�T）予 想

　　１９９６年の番組改編により、１２００�bのスプリント王決定戦として生まれ変わった
　高松宮記念（９７年までは高松宮杯）も、今年で５年目を迎えようとしています。さらに
　今年の場合は、施行時期が５月下旬から３月下旬に変更ということで、特に前哨戦も含め
　た各馬の動向には注目していきたいと思います。また中京の千二は、小回りの平坦コース
　ということで、スタートダッシュから、そのままのスピードで押し切る形が典型的な勝ち
　パターンです。走破タイムが１分７秒台と早くなった場合、前半３３秒台−後半３４秒台
　というハイレベルなラップを刻めるかどうかが、勝敗を分ける大きなポイントと考えてい
　ます。
　　そこで今回本命にする馬ですが、前走阪急杯１着のブラックホークをピックアップし
　ました。昨年のスプリンターズＳでは、初の千二戦ながらも好位を楽に追走し、アグネス
　ワールドをゴール前でキッチリと差し切る横綱競馬を見せました。前走の阪急杯でも安定
　した内容で快勝し、まさに現時点では出走馬中ＮＯ．１の位置付けかと思います。中間の
　状態も坂路レコードの３４秒１を叩き出したということで、ここは素直に◎の印を打ちた
　いと思います。
　　そして対抗にする馬ですが、前走スプリンターズＳ２着のアグネスワールドを指名し
　ました。今回は、昨年のスプリンターズＳ以来３ヵ月ぶりの実戦になりますが、先行抜け
　出しの脚質は平坦の中京コースにはピッタリで、逆転の可能性は十分にあると思います。
　問題は、予定していた前哨戦の阪急杯を使えなかったことですが、直前に負った外傷は、
　思ったよりも軽く、すぐに乗り運動は始めたとのこと。関係者にとっても、国内のＧ�Tは
　どうしても獲りたいタイトルか。
　　また３番手にする馬ですが、前走シルクロードＳ４着のマイネルラヴをピックアップ
　しました。前走は、不良馬場と５９�`がこたえて４着と敗れましたが、本番での巻き返し
　は必至で、今回は要注意の一頭と見ています。中間の状態も１週前のウッドで、５ハロン
　５９秒５という好時計を出している模様です。一昨年のスプリンターズＳではあのタイキ
　シャトルを破る大金星。そのスピード＆切れ味を１００％生かすことができれば、結果は
　自然についてくると思います。

 第３０回  高 松 宮 記 念（Ｇ�T）枠 順 確 定

【３月２６日 芝１２００�b ５歳上オープン定量 中京】

【本線】�D−�O、�N−�O、�D−�N
【中穴】�L−�O、�D−�L、�L−�N
【大穴】�A−�O、�A−�D、�A−�N

【結果】
 １着 �Lキングヘイロー
 ２着 �Fディヴァインライト
 ３着 �Dアグネスワールド
 単�L １２７０円 複�L３７０円�F５３０円�D１４０円
 枠連４−７ ８３００円 馬連�F−�L １６３３０円
 ワイド�F−�L ３１７０円 �D−�L ７６０円 �D−�F １０００円

 前半３３秒１−後半３５秒５というペースで展開する中、優勝したキングヘイローは、
 道中１０〜１１番手で折り合い、直線に入ると大外に持ち出して全ての馬を差し切りま
 した。同馬はＧ�Tレース１１回目の挑戦で無冠の帝王を返上。今後の活躍にも期待した
 いと思います。２着のディヴァインライトは、道中６〜７番手と絶好の位置取りで流れ
 に乗り、直線に入ると粘りの末脚で一瞬あわやの場面をつくりました。これから短距離
 路線で恐い存在になるのは必至か。３着のアグネスワールドは、道中２番手から４コー
 ナーで先頭に立ち、勝ちパターンに持ち込んだと思いますが、最後の詰めがあと一歩。
 １番人気のブラックホークは、直線に入るといつもの切れる末脚が見られず僅差の４着
 に敗れました。今後の巻き返しに期待したいと思います。馬券の方は、ディヴァインラ
 イトが無印のために自爆。しかしここでキングヘイローが来るとは・・・。競馬は本当
 に難しいですね・・・。（涙）

   第４８回  阪 神 大 賞 典（Ｇ�U）予 想

　　阪神大賞典のマッチレース伝説・・・。【９６年】ナリタブライアンＶＳマヤノトップ
　ガン【９８年】メジロブライトＶＳシルクジャスティス【９９年】スペシャルウィークＶ
　Ｓメジロブライト・・・。そして今年２０００年「マッチレース伝説」の第４章が新たに
　書き加えられるのでしょうか。過去１０年１番人気の連対率が９割。連を外したのも３着
　に敗れたナイスネイチャのみという「堅い×１００」の重賞。まさにフロックが全く通用
　しない実力通りに決する一戦です。今年の場合は、昨年の菊花賞１、２、３着馬の争いに
　なることは必至で、例年以上に重要な前哨戦になったと思います。ここは天皇賞開放元年
　に向けて見逃すことはできません。
　　そこで今回本命にする馬ですが、前走京都記念１着のテイエムオペラオーを指名しま
　した。前走は皐月賞以来の勝利でしたが、ゴール前でトップロードを差し返した勝負根性
　は高く評価のできる内容。またハイペース、スローペースに関わらず折り合いがつくこと
　もこの馬の強みで、距離的にも３０００�bはプラス材料。今回は、トップロードも同斤量
　の５８�`ということで、ここはどうしても負けられない一戦。スター街道を歩むためには
　是が非でも欲しいタイトルか。
　　そして対抗にする馬ですが、前走京都記念２着のナリタトップロードをピックアップ
　しました。前走はオペラオーの末脚に屈した感じですが、それでもオペラオーを見ながら
　レースを進められたことは、今後に向けて大きな収穫だったと思います。前の位置取りで
　競馬をすることが多かった同馬にとって、今までは「目標」にされる危険性があったのも
　事実。今回は自在性を取得したトップロードが、どのようなパフォーマンスを見せるのか
　非常に楽しみです。
　　また３番手にする馬ですが、前走万葉Ｓ１着のラスカルスズカをピックアップしまし
　た。今回２強の壁は相当に強固で頑丈なものですが、もしここで打ち負かすようなことが
　あれば、一気に盾の主役に躍り出ることは確実。やはり、昨年の６月という遅いデビュー
　から菊花賞→ＪＣまで出走できたことは、奇跡に近い離れ業かと思います。果たして２強
　とは菊花賞からどのぐらい差がつまっているのか。今回の一戦は、同馬の今後を占う意味
　でも、大変重要な試金石と見ています。

 第４８回  阪 神 大 賞 典（Ｇ�U）枠 順 確 定

【３月１９日 芝３０００�b ５歳上オープン別定 阪神】

【本線】�@−�D、�@−�B、�B−�D

【結果】
 １着 �@テイエムオペラオー
 ２着 �Bラスカルスズカ
 ３着 �Dナリタトップロード
 単�@ ２００円 複�@１００円�B１００円�D１００円
 枠連１−３ ２４０円 馬連�@−�B ２４０円
 ワイド�@−�B １００円 �@−�D １００円 �B−�D １００円

 前半、中盤、後半の各１０００�bごとのラップが６０秒３−６６秒６−６２秒５という
 ことで、中盤ややペースが落ちたものの全体的には早い流れの展開になりました。その
 ような中、道中３〜４番手で折り合い、終始楽な手応えから４コーナー手前でスパート
 したテイエムオペラオーが、他馬を圧倒する末脚で快勝しました。今回の一戦で同馬の
 充実した成長力を改めて実感しました。２着のラスカルスズカは、直線で内に入ると、
 一瞬テイエムに並びかけましたが最後の詰めがあと一歩。しかし、今後に向けて期待の
 持てる内容だったと思います。３着のナリタトップロードは、勝負所で上位２頭と比べ
 てやや苦しい手応えになりましたが、ゴール手前で再び詰め寄ったところは評価できる
 と思います。今回は馬場状態が悪かったこともありますが、本番での巻き返しに期待し
 たいと思います。馬券の方は、実質的に３頭立てのレースだったので、何も言うことは
 ありません。それにしても、複勝・ワイド馬券が全て１００円の元返しとは・・・。

 ※お願い。結果欄の配当金と連勝番号は、念のため日本中央競馬会
   発表の成績表と照合して下さい。

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