重 賞 予 想 回 顧（３０）

   第３７回  弥 生 賞（Ｇ�U）予 想

　　「登竜門」・・・黄河の中流に存在する「竜門」を登り切った鯉は、竜に化けるという
　中国の故事から生まれた諺ですが、まさに今週の弥生賞は「クラシックの登竜門」として
　過去に数多くの名馬を輩出しています。古くは、ミスターシービー、シンボリルドルフと
　いう３冠馬を送り出し。他にもサクラスターオー、サクラチヨノー、ウイニングチケット、
　ダンスインザダーク、スペシャルウィーク、ナリタトップロード・・・。さらに２着馬か
　らも、ナリタタイシン、セイウンスカイ、アドマイヤベガらのクラシック・ホースが誕生
　しています。今年のクラシック戦線は、近年稀に見る主役不在の状態が続いていますが、
　果たして、この大混戦を断ち切る馬が登場するのでしょうか。ゲートが開く瞬間を固唾を
　飲んで見守ろうと思います。
　　そこで今回本命にする馬ですが、前走共同通信杯４歳Ｓ７着のラガーレグルスを指名
　しました。前走はゲート内で立ち上がり、スタートの時点で１２馬身以上も遅れるという
　大失態を演じました。このため前走後は入念なゲート練習を繰り返し、すっかり落ち着き
　を取り戻したとのこと。ただし関東エリアへの長距離輸送＆滞在競馬は、気性の悪い馬に
　とってはマイナス要因。今回も心配な面は多分にありますが、ここはこの馬の持っている
　実績に賭けてみたいと思います。
　　そして対抗にする馬ですが、前走京成杯１着のマイネルビンテージをピックアップし
　ました。前走はスローペースで展開に恵まれた感じもありますが、それでも直線で見せた
　粘りの末脚は高く評価できると思います。この馬の血統を見ると、母の父がサラ系のグラ
　ンパズドリーム。佐々木調教師も「血統書を見たときは、さすがに驚いた」とのことで、
　やはり入厩当初は期待薄だったようです。サラ系のクラシック制覇へ向けて、ここは結果
　を残したいところ。
　　また３番手にする馬ですが、前走こぶし賞１着のフサイチゼノンをピックアップしま
　した。前々走のシンザン記念では、イレ込みがひどく５着と敗れましたが、前走のこぶし
　賞は、抜群の切れ味で６馬身差の圧勝。田原厩舎でも、この馬には相当の期待を寄せてい
　るようで、中間は落ち着かせるためにプール調教を多用したとのこと。血統的にも、父が
　サンデーサイレンスに、母がエリザベスローズ。ここで強い勝ち方をすれば、一気にクラ
　シック戦線の主役に躍り出ることは確実。

 第３７回  弥 生 賞（Ｇ�U）枠 順 確 定

【３月５日 芝２０００�b ４歳オープン馬齢 中山】

【本線】�G−�N、�F−�N、�F−�G
【中穴】�A−�N、�A−�G、�A−�F
【大穴】�N−�O、�G−�O、�F−�O

【結果】
 １着 �Fフサイチゼノン
 ２着 �Oエアシャカール
 ３着 �Nラガーレグルス
 単�F ３３０円 複�F１５０円�O１９０円�N１４０円
 枠連４−８ ３８０円 馬連�F−�O １４２０円
 ワイド�F−�O ５９０円 �F−�N ３９０円 �N−�O ６００円

 前半１０００�b６１秒１という平均ペースの展開の中、道中４〜５番手と好位から進ん
 だフサイチゼノンが、抜群の瞬発力で他馬を突き放して優勝。今後のクラシック戦線に
 向けて相当に期待できる逸材かと思います。２着のエアシャカールは、スタートでやや
 出遅れて最後方からの展開。しかし３コーナー手前から一気にマクり、直線では伸びの
 ある末脚を存分に見せました。本番の皐月賞では、最も恐い一頭かと思います。３着の
 ラガーレグルスは、４コーナー手前の勝負所で前が詰まった感じ。それでも外に持ち出
 してからの末脚は高く評価できると思います。こちらも本番に向けて巻き返しは十分。
 馬券の方は、▲−△とイマイチでしたが、ワイド馬券も全て的中ということで、とりあ
 えず満足できる結果だったと思います。

   第１７回  フ ェ ブ ラ リ ー Ｓ（Ｇ�T）予 想

　　「藤堂高虎」・・・名門出身でもなく財力も持たぬ武将が、群雄割拠の戦国時代を生き
　抜き、最後は徳川幕府の中枢を担う大名にまで成り上がる。まさにサクセス・ストーリー
　の王道を歩んできた人物ですが、徳川家に仕えるまでは何度も落城の憂き目に遭い７回も
　主君を変えたという苦労人でした。やはり、そのような武将が激動の時代を生き抜くため
　には、専門特化された特殊技能が必要で、高虎の場合はその天才的な「築城技術」を武器
　に乱世を渡り歩いたということです。今回のフェブラリーＳも、激動のダート戦線を戦い
　抜いてきた有力馬が集結し、まさに府中の杜は群雄割拠の様相を呈しています。もちろん
　東京のダート１６００�bという特殊技能を要するコースだけに大激戦は必至。自らの能力
　を１００％出し切って天下を統一するのは一体どの馬なのでしょうか。そのゲートが開く
　瞬間を静かに待ちたいと思います。
　　そこで今回本命にする馬ですが、前走スプリンターズＳ３着のキングヘイローを指名
　しました。母は言わずと知れた米ダートＧ�T７勝の歴史的名牝・グッバイヘイローという
　ことで、今回初挑戦のダートも全く心配ないと思っています。逆にダートに変わることで
　新たなる能力を発揮する可能性があると期待しています。心情的にはマイルＣＳ→スプリ
　ンターズＳ→そしてフェブラリーＳと本命に推しているだけに、ここはどうしても結果を
　残してもらいたいところ。
　　そして対抗にする馬ですが、前走平安Ｓ３着のゴールドティアラをピックアップしま
　した。前走は不良馬場の中を出遅れて、４コーナー１２番手という絶体絶命の展開。それ
　でも３着に突っ込んできた強烈な末脚は、改めて同馬の非凡な才能を再確認できるもので
　した。もちろん今回のマイル戦では、その末脚が更に生きると期待しています。問題は、
　予想以上に道悪になった場合ですが、ハイペースが必至なだけに追い込みタイプには有利
　な競馬ができると見ています。
　　また３番手にする馬ですが、前走京都金杯１着のキョウエイマーチを指名しました。
　９７年の桜花賞馬も早７歳の春を迎えようとしていますが、その脚力は衰えを見せるどこ
　ろか、前走の京都金杯では５７�`を背負いながらも他馬を５馬身も突き放す圧勝劇。最近
　は輸送の時なども落ち着いてきて、精神的な余裕も出てきたということです。中間の状態
　も絶好調ということで、展開次第では圧勝のシーンもあるかもしれません。史上初の桜花
　賞馬が７歳でＧ�Tを制することができるのか。

 第１７回  フ ェ ブ ラ リ ー Ｓ（Ｇ�T）枠 順 確 定

【２月２０日 ダート１６００�b ５歳上オープン定量 東京】

【本線】�A−�E、�A−�G、�E−�G
【中穴】�A−�N、�A−�H、�A−�M
【大穴】�E−�N、�E−�H、�E−�M

【結果】
 １着 �Mウイングアロー
 ２着 �Eゴールドティアラ
 ３着 �@ファストフレンド
 単�M ７１０円 複�M１９０円�E２００円�@２７０円
 枠連３−７ ８８０円 馬連�E−�M １５３０円
 ワイド�E−�M ６００円 �@−�M １０３０円 �@−�E ８３０円

 前半１０００�b５７秒７という超ハイペースの展開の中、道中最後方から進んだウイン
 グアローが直線外目をついて一気にスパート。ゴール前で全ての馬を差し切りました。
 やはり前崩れの展開がハマった感じですが、馬体重が絞れたことも末脚の爆発につなが
 ったと思います。２着のゴールドティアも道中１２番手で折り合い、直線では持ち味の
 末脚が生きました。この馬の叩き合いになった時の勝負根性は、高く評価できると思い
 ます。３着のファストフレンドは、川崎記念からの連闘でしたが、ゴール前での粘りは
 見事なもの。４着のメイセイオペラは、＋１０�`と状態面では今ひとつだったと思いま
 すが、先行しての横綱競馬は、さすがに昨年の覇者という感じでした。今後の巻き返し
 に期待したいと思います。今回本命に推したキングヘイローは、最内で砂をかぶる展開
 になり１３着と惨敗。（ガックリ）馬券の方は、△−○での的中とイマイチでしたが、
 とりあえず、何とか買い目が引っ掛かりプラス収支で終わりました。でも、結局馬連は
 １番人気だったんですね・・・。（涙）

   第５０回  ダ イ ヤ モ ン ド Ｓ（Ｇ�V）予 想

　　思い出のダイヤモンドＳと言えば、やはり１９９３年にマチカネタンホイザが優勝した
　一戦です。この年の金杯で１番人気に推されながらも８着と惨敗、陣営も何とか巻き返し
　を計ろうと必死だったと思います。そのような中、ハイペースの流れを道中３番手で折り
　合い、４コーナー手前で早くも先頭に立つ横綱競馬を展開。直線に入ると余裕の手応えで
　他馬を圧倒しました。走破タイムは、当時の日本レコードで３分１６秒８。もちろん岡部
　騎手の絶妙な手綱さばきもありましたが、同馬の潜在能力に無限の可能性を感じた瞬間で
　もありました。騎手の腕が最も必要とされる東京の３２００�b戦。今年もシビれるような
　叩き合いを見たいものです。
　　そこで今回本命にする馬ですが、前走迎春Ｓ３着のメジロロンザンをピックアップし
　ました。前走は２番手の先行策がやや裏目に出た感じですが、昨年の菊花賞で僅差の５着
　という実績を考えると、ここでも好勝負が期待できると思います。この馬は右手前の方が
　格段に走るということで、左回りの東京コースはまさに最高の舞台。馬体重に関しては、
　前走やや太め残りということで、坂路でびっしりと追われた模様。ハンデも５３�`と軽く
　ここは一発を狙いたいところ。
　　そして対抗にする馬ですが、前走迎春Ｓ１着のタヤスメドウを指名しました。この馬
　は、昨年の同レースで僅差の３着と涙を飲んでいるだけに、今年は厩舎関係者の意気込み
　も全く違うと思います。前走、前々走と、長距離戦を２連勝している内容もよく、中間の
　状態も変わらずに好調とのこと。そして鞍上は、今注目度ＮＯ．１のデムーロ騎手という
　ことで、東京の長い直線をどのように乗りこなすのか楽しみです。道中流れに乗れば重賞
　初制覇の可能性は大。
　　また３番手にする馬ですが、前走ＡＪＣＣ３着のゴーイングスズカをピックアップし
　ました。やはり、有馬記念→ＡＪＣＣと上位入線の実績を残しているだけに、ここは軽視
　することはできません。もちろん１年半以上連絡みがないだけに、今回も心配な面が多分
　にありますが、同馬にとって東京コースへ舞台が移ることは明らかにプラス材料。先行し
　て持ち味が出るタイプだけに、展開さえハマれば目黒記念以来の重賞２勝目も高い確率で
　ゲットできると思います。

 第５０回  ダ イ ヤ モ ン ド Ｓ（Ｇ�V）枠 順 確 定

【２月１３日 芝３２００�b ５歳上オープンハンデ 東京】

【本線】�C−�E、�E−�F、�C−�F
【中穴】�@−�E、�@−�C、�@−�F
【大穴】�D−�E、�C−�D、�D−�F

【結果】
 １着 �Lユーセイトップラン
 ２着 �Bジョーヤマト
 ３着 �Hスエヒロコマンダー
 単�L １６６０円 複�L５３０円�B１４５０円�H２５０円
 枠連３−８ ３４８０円 馬連�B−�L ３７５８０円
 ワイド�B−�L ７３７０円 �H−�L ２０５０円 �B−�H ６３７０円

 それにしてもユーセイトップランの激走には驚きました。スタートから最後方にさげて
 じっくりと折り合い、２周目の３コーナー過ぎで一気にスパート。直線では追い込んで
 くる他馬をさらに突き放して圧勝しました。やはり後藤騎手のまくりが完全にハマった
 こともありますが、東京コースが同馬にはよく合っている感じ。２着のジョーヤマトは
 ５１�`の軽量を生かして直線でも粘りを見せました。今回は仕掛けるタイミングを遅ら
 せたことが好成績につながったと思います。３着のスエヒロコマンダーはスタートから
 終始かかりぎみで、岡部騎手もなだめるのがやっと。それでも３着に入ったのは実力馬
 の証拠。馬券の方は、上位３頭が全くの無印という大惨敗状態でした。本当にここまで
 きれいに外れると、逆に気持ちがイイくらいです。（笑）

   第３４回  共 同 通 信 杯 ４ 歳 Ｓ（Ｇ�V）予 想

　　１９９８年２月１５日、この日の東京競馬場は未明から雪が降り出し、第３２回の共同
　通信杯は、芝１８００�bからダート１６００�bへと変更。ダートコースは水が浮くような
　不良馬場でした。このような悪条件の中、前２走のケタ違いの内容から注目を集めていた
　のがエルコンドルパサーでした。デビュー戦では、後に京成杯を制するマンダリンスター
　を７馬身差で完封。前走の５００万条件戦では、他馬を圧倒する９馬身差。そして迎えた
　この共同通信杯でも２着以下を子供扱いにする次元の違う走りで、我々競馬ファンの度肝
　を抜きました。今年もこのレースをステップにスターホースが誕生することを期待したい
　と思います。
　　そこで今回本命にする馬ですが、前走朝日杯３歳Ｓ３着のマチカネホクシンを指名し
　ました。前走は３着と惜敗しましたが、４コーナー１２番手から追い込んだ末脚は、高く
　評価のできる内容。また３歳の秋に東京コースを２回使っていることも大きなプラス材料
　で、特にいちょうＳで見せた上がり３４秒４の切れ味は、同馬のスケールの大きさを感じ
　させる競馬でした。中間の状態も１２月末から坂路で乗り込まれ大変順調とのこと。得意
　の東京コースで重賞初制覇の可能性は大。
　　そして対抗にする馬ですが、前走ラジオたんぱ杯３歳Ｓ１着のラガーレグルスを指名
　しました。前走は４コーナーでゴチャついてブレーキがかかる不利を受けましたが、それ
　でもゴール前で伸びてくるあたりは、同馬の高い能力を証明したと思います。父は９５年
　の天皇賞（秋）を強烈な末脚で差し切ったサクラチトセオー。やはり東京コースは切れ味
　を最大限に生かせる絶好の舞台で、今後のクラシック戦線を占う上でも重要な一戦になる
　と見ています。
　　また３番手にする馬ですが、前走京成杯２着のイーグルカフェをピックアップしまし
　た。前走は最後の直線を一気に追い込みアタマ差の惜敗でしたが、その潜在能力は今後に
　向けて大いに期待できると見ています。もちろん、小島太調教師が自ら米国のバレッツ・
　セールで選んだ馬ということで、その思い入れも人一倍かと思います。やはり東京コース
　の芝１８００�b戦は、同馬にとっても重要な試金石となるレースで、関係者もここはどう
　しても結果を出したいところ。

 第３４回  共 同 通 信 杯 ４ 歳 Ｓ（Ｇ�V）枠 順 確 定

【２月６日 芝１８００�b ４歳オープン別定 東京】

【本線】�A−�F、�A−�J、�F−�J
【中穴】�@−�A、�@−�F、�@−�J
【大穴】�A−�I、�F−�I、�I−�J

【結果】
 １着 �Jイーグルカフェ
 ２着 �Iジーティーボス
 ３着 �@マルターズホーク
 単�J ６２０円 複�J２００円�I４３０円�@２３０円
 枠連８−８ ４８９０円 馬連�I−�J ４９２０円
 ワイド�I−�J １３４０円 �@−�J ７１０円 �@−�I １８９０円

 前半１０００�b６１秒０というスローペースの流れの中、馬群の中から力強く抜け出し
 たイーグルカフェが重賞初制覇を飾りました。やはり馬ごみを苦にしない勝負根性は、
 今後に向けてかなり期待できると思います。２着のジーティーボスは５４０�`台の迫力
 のある馬体で流れに乗った感じ。３着のマルターズホークはインから追走し、直線でも
 よく伸びてきたと思いますが、最後の詰めがあと一歩。本命に推したマチカネホクシン
 は３４秒台の末脚を使っていますが、スローペースで前残りの展開では５着が精一杯。
 ラガーレグルスは、スタートでの致命的な出遅れが全て。今後の巻き返しに期待したい
 と思います。馬券の方は、▲−△の大穴予想でしたが、買い目が引っ掛かり、美味しい
 配当をゲットすることができました。（喜）

 ※お願い。結果欄の配当金と連勝番号は、念のため日本中央競馬会
   発表の成績表と照合して下さい。

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