重 賞 予 想 回 顧（２４）

   第６０回  オ ー ク ス（Ｇ�T）予 想

　　１６００�bと２４００�bの間にあるものは・・・？これは毎年オークスというレースを
　検証する時に欠かせない重要なキーワードですが、やはり桜花賞から一気に８００�b延長
　される未知の距離への対応が勝敗を分ける大きなポイントかと思います。また桜花賞から
　の１ヵ月半というレース間隔も、関係者を含め競馬ファンを大いに悩ます要因で、本番ま
　でのローテーションの選び方が、オークスという難解な方程式を解くカギと見ています。
　　過去５年間のオークスを振り返ると、【９４年】は、チョウカイキャロル＆小島貞博が
　後続馬を寄せ付けずに圧勝。【９５年】は、ダンスパートナー＆武豊が計ったような末脚
　で快勝し、ＳＳ軍団のトップレディーに。【９６年】は、ダイナカールとのオークス母娘
　制覇の快挙を成し遂げたエアグルーヴ。【９７年】は、曾祖母メジロボサツから３１年、
　メジロ牧場の夢を再び叶えたメジロドーベル。そして昨年の【９８年】は、桜花賞上位組
　の追撃を許さず、抜群の切れ味で府中の直線を駆け抜けたエリモエクセル＆的場均。果た
　して今年も、どのような感動のドラマを見ることができるのか。４歳牝馬の可憐なる闘い
　を静かに見守りたいと思います。
　　そこで今年本命にする馬ですが、前走桜花賞１着のプリモディーネをピックアップし
　ました。前走では道中１３番手と後方で折り合い、直線では目の覚めるような一気の末脚
　で他馬を一蹴しました。３歳時はデビュー２戦目でＧ�VのファンタジーＳを制する離れ業
　をやってのけた天才ランナーでもあり、その潜在能力は名前の通り「超一流」と評価でき
　ると思います。問題は２４００�bの距離対応ですが、最近の傾向から中距離までをこなせ
　る能力があれば、スピードの絶対能力で補うことは十分に可能で、ほとんど心配はないと
　考えています。桜花賞→オークスという牝馬２冠は、相当に高いハードルかと思いますが、
　それだけの期待に応えることができる逸材と見ています。
　　そして対抗にする馬ですが、前走桜花賞３着のトゥザヴィクトリーを指名しました。
　前走では２番手という積極的な競馬から、直線では一瞬あわやの場面も作り、改めてこの
　馬の能力の高さを実感できる内容だったと思います。早くから本番でのコンビを熱望して
　いた武豊騎手の評価も高く、陣営も虎視眈々と女王の座を狙っていると思います。血統的
　にはＳＳ産駒ということもあり、やはり道中での折り合いが一番問題で、引っ掛かること
　なくスムーズな競馬ができれば、間違いなく上位に食い込んでくる一頭と考えています。
　現在は重賞未勝利で、獲得賞金的にも格下馬の位置付けですが、今回は一気にＧ�Tホース
　の仲間入りをする大チャンス。
　　また３番手にする馬ですが、前走４歳牝馬特別１着のスティンガーをピックアップし
　ました。昨年の阪神３歳牝馬Ｓを制し、桜花賞はそれ以来のぶっつけで挑戦という異例の
　ローテーションで１２着と惨敗。結果的には、スタートでの致命的な出遅れが一番の敗因
　でしたが、その潜在能力と、管理する藤沢和雄調教師の実績から１番人気に推されたこと
　も事実。今回はトライアルを一度叩いての本番ということで、桜花賞の雪辱を晴らす舞台
　は完全に整ったと見ています。血統的にも、父ＳＳに母の父が米３冠馬のアファームド。
　もちろん総合力では、文句なしに出走メンバー中ＮＯ．１の馬で、道中折り合いさえ付け
　ば、高い確率で樫の女王をゲットできると期待しています。

 第６０回  オ ー ク ス（Ｇ�T）枠 順 確 定

【５月３０日 芝２４００�b ４歳牝オープン定量 東京】

【本線】�C−�E、�A−�C、�A−�E
【中穴】�@−�C、�B−�C、�C−�F
【大穴】�@−�E、�B−�E、�E−�F

【結果】
 １着 �Oウメノファイバー
 ２着 �Eトゥザヴィクトリー
 ３着 �Cプリモディーネ
 単�O １６９０円 複�O４６０円�E１５０円�C２３０円
 枠連３−８ １８３０円 馬連�E−�O ２８４０円

 前半１０００�b６０秒８という平均ペースの流れの中、優勝したウメノファイバーは、
 道中１４〜１５番手と後方で折り合い、直線に入ると上がり３４秒６という抜群の切れ
 味を見せて樫の女王の栄冠をゲットしました。やはり東京コースでは持っている能力を
 １００％発揮する馬で今後も注意が必要か。２着のトゥザヴィクトリーは、道中４番手
 という絶好の位置取りから、直線で抜け出すタイミングもバッチリで、武豊騎手も完全
 に勝ちパターンに持ち込みましたが、最後の決め手の差が結果に出たと思います。３着
 のプリモディーネは、道中１４番手から直線では馬群を割って追い込み、実力馬の片鱗
 は十分に見せたと思います。課題だった２４００�bへの距離対応もほとんど問題なく、
 今後の巻き返しに期待したいと思います。馬券の方は、ウメノファイバーが無印のため
 惨敗という結果でしたが、本命−対抗の２頭は、とりあえず２着、３着には来ているの
 で、来週のダービーではぜひ挽回したいと思います。←返り討ちかも（笑）

   第２９回  高 松 宮 記 念（Ｇ�T）予 想

　　今年で第２９回を数える高松宮記念ですが、実質的に現在のレース体系に変わってから
　は、第４回ということで、データ的にもサンプル数が少なく、難解な一戦と言えると思い
　ます。ただし、中京競馬場の千二の特徴として、逃げ先行馬が圧倒的に有利なことは事実
　で、後方からの追い込み馬は、展開的に厳しい競馬を覚悟した方がいいかもしれません。
　昨年の場合は、当日の雨で馬場が予想以上に悪化していたために、勝ちタイムも１分９秒
　台と遅い内容でしたが、やはり良馬場の場合は、相当のスピード決着になることは必至で、
　スタート直後の先行力と、そのスピードをバランスよく維持する総合力が求められる一戦
　かと思います。
　　そこで今回本命にする馬ですが、昨年のスプリンターズＳ２着のシーキングザパール
　を指名しました。今年の１月２３日に米Ｇ�TのサンタモニカＨに挑戦後、約４ヵ月ぶりの
　実戦復帰ですが、久々を全く苦にしないタイプだけに、その非凡な能力を十分に発揮でき
　ると期待しています。展開的にも、後方待機策からの直線一気は、かなり難しいコースだ
　けに、鞍上の武豊騎手もその点は十分に考えていると思います。４コーナーで、先行集団
　にとりついてさえいれば、あとはこの馬の持っている瞬発力と勝負根性で、楽に差し切る
　ことができると見ています。
　　そして対抗にする馬ですが、前走シルクロードＳ２着のアグネスワールドを指名しま
　した。もちろん入厩当初から、その能力はＧ�T級と評価の高かった馬ですが、脚部不安で
　１年間棒に振り、ここに来てようやくその能力を発揮できる舞台が整ったと見ています。
　前走では久々のＧ�V重賞を、あのマイネルラヴにコンマ３秒差まで迫り、その潜在能力を
　再認識できました。これまで芝１２００�b戦は【２２００】という完全連対の成績。また
　先行力をフルに生かせるコースだけに、直線好位から抜け出す可能性はかなり高いと見て
　います。
　　そして３番手にする馬ですが、前走卯月Ｓ１着のシンボリスウォードをピックアップ
　しました。前走の内容も、中山コースの千二を１分８秒３で楽に逃げ切り、今回は一発の
　可能性も十分に秘めていると思います。しかもこの馬の脚質は、どこからでも動ける自在
　性も持っていて、連対も含め確実に上位争いをすると期待しています。また１分７秒台の
　高速決着になった時でも、十分に対応できる末脚を持っていて、前半３２秒台−後半３４
　秒台という、スーパーラップの可能性もあると見ています。岡部騎手、そして藤沢−シン
　ボリというコンビが、先週に引き続き再び栄冠をゲットできるのか。

 第２９回  高 松 宮 記 念（Ｇ�T）枠 順 確 定

【５月２３日 芝１２００�b ４歳上オープン定量 中京】

【本線】�A−�M、�A−�G、�G−�M
【中穴】�A−�P、�M−�P、�G−�P
【大穴】�A−�N、�M−�N、�G−�N

【結果】
 １着 �Cマサラッキ
 ２着 �Aシーキングザパール
 ３着 �Bシンコウフォレスト
 単�C １８６０円 複�C５２０円�A２２０円�B５４０円
 枠連１−２ １５８０円 馬連�A−�C ４３６０円

 予想通り前半３ハロン３２秒６というハイペースの流れの中、優勝したマサラッキは、
 道中５〜６番手で折り合い、直線に入ると抜群の手応えでＧ�T馬の栄冠をゲットしまし
 た。やはり得意の中京コースで、藤田騎手の作戦が見事にハマったと思います。今後の
 短距離戦線での活躍に期待したいと思います。２着のシーキングザパールも５〜６番手
 と絶好の位置取りから、勝ちパターンに持ち込んだと思いますが、最後はマサラッキと
 の追い比べで差が出た結果でした。３着のシンコウフォレストは、道中４番手から最内
 をついて、ゴール前ではよく追い込み実力馬の片鱗は見せたと思います。馬券の方は、
 マサラッキが無印のため完敗という結果でした。

   第４回  Ｎ Ｈ Ｋ マ イ ル Ｃ（Ｇ�T）予 想

　　過去３回のＮＨＫマイルＣで一番印象に残っているレースは、やはり昨年エルコンドル
　パサーがケタ違いのスケールで圧勝した一戦でしょうか。絶好のスタートから３〜４番手
　と好位置をキープ、直線に入ると一気の末脚で先頭に立ち、まさに他馬を全く寄せ付けな
　い横綱競馬だったと思います。その後ジャパンカップも制し、９８年度の国際クラシフィ
　ケーションでは、無敗の凱旋門賞馬サガミックスと同等の１２６ポンドという最高の評価
　を受け、９９年は世界の大舞台へと羽ばたいていきました。果たして今年もエルコンドル
　パサーに続くようなスターホースが誕生するのでしょうか。期待を込めながら、ゲートが
　開く瞬間を静かに待ちたいと思います。
　　そこで今年本命にする馬ですが、前走ＮＺＴ４歳Ｓ８着のマチカネキンノホシを指名
　しました。前走では、初めての道悪馬場や、久々の実戦で折り合いを欠いたことが大きな
　敗因で、ひと叩きされた今回は間違いなく上積みがあると期待しています。デビュー戦で
　は１８００�bを圧勝、ラジオたんぱ杯でも２０００�bを好走していることから、スタミナ
　の点では全く問題なく、単にスピードだけでは押し切れない府中のマイル戦で、その才能
　が開花する可能性はかなり高いと見ています。
　　そして対抗にする馬ですが、前走マーガレットＳ１着のシンボリインディを指名しま
　した。この馬はデビューしてから４戦３勝、２着１回。しかも、すべてマイル戦ばかりの
　スペシャリストということで、今回は一気にＧ�T馬の称号をゲットする千載一遇の大チャ
　ンスと見ています。特に前走では、京都４歳特別を快勝したビッグバイキングを完封して
　いることからも、この馬の潜在能力の高さがよく分かります。藤沢和雄厩舎のワンツーと
　いう離れ業も、十分に考えられる結果だと思います。
　　そして３番手にする馬ですが、前走皐月賞４着のマイネルタンゴをピックアップしま
　した。前々走の菜の花Ｓでは直線一気の勝利、前走の皐月賞でも厳しい流れの中、勝ち馬
　から１馬身差の内容ということで、一戦ごとの充実度は目覚しいものがあると思います。
　中山コースよりも広い東京コースで、この馬にとってもスムーズな競馬ができると思うの
　で、外国産馬の一角を崩すことも十分可能と見ています。ダービー出走権を獲得しながら
　路線変更した陣営の意気込みが伝わってきます。

 第４回  Ｎ Ｈ Ｋ マ イ ル Ｃ（Ｇ�T）枠 順 確 定

【５月１６日 芝１６００�b ４歳オープン定量 東京】

【本線】�D−�J、�J−�L、�D−�L
【中穴】�@−�J、�E−�J、�F−�J
【大穴】�@−�D、�D−�E、�D−�F

【結果】
 １着 �Dシンボリインディ
 ２着 �Fザカリヤ
 ３着 �Eレッドチリペッパー
 単�D ８２０円 複�D２９０円�F１９０円�E１９０円
 枠連３−４ ６４０円 馬連�D−�F １５６０円

 前半１０００�b５７秒７というハイペースの流れの中、優勝したシンボリインディは、
 道中１３〜１４番手で折り合い、直線に入るとインを割るような形で突き抜けました。
 当日の馬体重が−１２�`減と多少心配な面もありましたが、マイル戦に関しては、相当
 の能力を発揮できる馬で、今後の活躍が楽しみです。２着のザカリヤは、４コーナーで
 ３番手と、絶好の位置取りから直線でもよく伸び、自身の能力は出し切っていると思い
 ます。３着のレッドチリペッパーは、好スタートから道中脚をため直線勝負。外に持ち
 出してよく追い込みましたが、いま一歩届かず惜しい結果。今回、本命に推したマチカ
 ネキンノホシは、道中やや掛かり気味で直線に入り、ゴール前では伸びを欠いて４着で
 した。これからの巻き返しに期待したいと思います。馬券の方は、○−△とイマイチの
 内容でしたが、買い目が引っ掛かり、配当的には少し満足のできる結果でした。

   第１１９回  天 皇 賞 ・ 春（Ｇ�T）予 想

　　毎年、数々の名勝負を繰り広げてきた春の天皇賞ですが、今年も淀の舞台に名優たちが
　顔を揃えました。過去の名勝負を振り返ると、【７３年】は、ドロドロの馬場状態の中、
　無冠の貴公子タイテエムに春が訪れた一戦。【７７年】は、５歳馬になったテンポイント
　の能力が開花した、夢にまで見た栄光のゴール。【８１年】は、父ハイセイコーの無念を
　晴らした、見てくれこの根性カツラノハイセイコ。【８５年】は、３冠馬対決で注目が集
　まる中、直線で馬群に沈むミスターシービーを横目に、矢のように伸びてきたシンボリル
　ドルフ。【８８年】は、「クロス街道」と呼ばれたインコースを駆け抜け、南井克巳騎手
　に初のＧ�Tタイトルを贈ったタマモクロス。【９３年】は、３連覇の大偉業に挑んだメジ
　ロマックイーンを、的場＆ライスシャワーが撃破。【９７年】は、競馬史上に残るマヤノ
　トップガン、サクラローレル、マーベラスサンデーの３強対決。そして昨年の【９８年】
　は、祖父アンバーシャダイ、父メジロライアンと、３代続いた内国産馬の夢を、大舞台で
　実現したメジロブライト・・・。今年も我々競馬ファンにどのような夢を見させてくれる
　のでしょうか。淀の２度の坂越え３２００�bの大舞台で、再び伝説が生まれることを期待
　しています。
　　そこで今年本命にする馬ですが、前走阪神大賞典１着のスペシャルウィークをピック
　アップしました。前々走のＡＪＣ杯、そして前走の阪神大賞典と、その内容はまさに横綱
　競馬と言っても過言ではなく、古馬になってからの成長度は目を見張るものがあると思い
　ます。特に前走では、長距離の道悪馬場も克服し、またライバルのメジロブライトを一度
　も並ばせないまま３／４馬身差抑え込んだ内容は、武豊騎手自身も本番に向けての大きな
　自信につながったと思います。問題はセイウンスカイをマークしながらのスパートのタイ
　ミングかと思いますが、昨年菊花賞で敗れた３馬身半差を逆転する舞台は、完全に整った
　と見ています。
　　そして対抗にする馬ですが、前走日経賞１着のセイウンスカイを指名しました。前走
　の内容は、２番手からの展開になりましたが、完璧に折り合いをつけての余裕の手応えで、
　４コーナーで一旦先頭に立つと、後は独壇場の競馬になり潜在能力の差を見せつけた一戦
　だったと思います。スペシャルウィークと同様に、古馬になってから更にパワーアップし
　ていることは確かで、淀の３２００�bを逃げ切るという至難の業を、いとも簡単にクリア
　する可能性も高いと見ています。もちろん、自分自身でペースを作り、３コーナーの坂で
　一気にスパート、そのまま後続を引き離すという京都の勝ちパターンを持っていることが
　大きな強みだと思います。
　　また３番手にする馬ですが、前走阪神大賞典２着のメジロブライトをピックアップし
　ました。前走では、結果的にスペシャルウィークに完封された形になりましたが、斤量的
　には、＋１�`の５９�`を背負っていたということで、逆転への道も十分に残されていると
　思います。特にスペシャルウィークとセイウンスカイが早めの仕掛けで、互いに牽制する
　展開になれば、後方から一気に差すことも可能と見ています。もちろん、長距離競馬への
　対応は、これまでの実績や血統的な背景からも、出走馬中ＮＯ．１の存在で、春の天皇賞
　２連覇の偉業も十分にあると思っています。とにかく、９７年の３強決戦を超えるような
　競馬を期待するのと同時に、馬券的には伏兵馬の台頭も要注意と見ています。

 第１１９回  天 皇 賞 ・ 春（Ｇ�T）枠 順 確 定

【５月２日 芝３２００�b ５歳上オープン定量 京都】

【本線】�B−�G、�B−�I、�G−�I
【中穴】�@−�B、�@−�G、�@−�I
【大穴】�B−�F、�F−�G、�F−�I

【結果】
 １着 �Bスペシャルウィーク
 ２着 �Iメジロブライト
 ３着 �Gセイウンスカイ
 単�B ２３０円 複�B１００円�I１１０円�G１１０円
 枠連３−７ ４１０円 馬連�B−�I ４３０円

 予想通り３強が上位を独占した一戦でしたが、内容的にはスペシャルウィークの圧勝と
 いう印象を強く持ちました。抜群のスタートから、道中３番手で折り合い、４コーナー
 手前でセイウンスカイを捕らえ、直線ではメジロブライトの追撃も完封。まさに実力で
 もぎ取った盾の栄冠だったと思います。今後は日本競馬界のトップホースとして、海外
 遠征も視野に入れた活躍に期待しています。２着のメジロブライトは、中団の６番手と
 いう理想的な位置取りから、４コーナー手前でスパート。直線では一瞬差し切る勢いも
 ありましたが、今回は完全な力負けでした。３着のセイウンスカイは、展開的に２番手
 のサンデーセイラにつつかれて、マイペースの競馬に持ち込めなかったのが敗因。これ
 から春シーズンは休養に入り、秋からの参戦ということで、スペシャルへのリベンジに
 期待しています。馬券の方は、とりあえず◎▲の本線的中でしたが、配当４３０円では
 完全なマイナス収支という結果でした。

 ※お願い。結果欄の配当金と連勝番号は、念のため日本中央競馬会
   発表の成績表と照合して下さい。

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