重 賞 予 想 回 顧(18)
第49回 毎 日 王 冠(GU)予 想
「府中の東京競馬場の三コーナーと四コーナーのあいだに、悪霊がすみついているって
のは本当かね」・・・これは、寺山修司の有名なエッセイ「第三コーナーの怪談」の一節
ですが、昭和48年の秋の天皇賞で、大本命視されていたハクホオショウが、魔の三コー
ナーと四コーナーのあいだで突然ガクンとのめって、そのままレースを中止・・・。当時
の競馬ファンは、この信じられない光景を目の当たりにして、東京競馬場にすみつく悪霊
の存在を実感したのでしょうか・・・。確かに、府中の三コーナーと四コーナーのあいだ
にある大ケヤキは観戦するとき邪魔になることは事実で、過去何度も切り倒そうと試みた
そうですが、工事を請け負った人に事故が多発し、以来この大ケヤキの脇にある井田是政
の墓のたたりとして人々に受け継がれてきたそうです。今週から、いよいよ秋本番の東京
開催ですが、第三コーナーの悪霊には、開催終了時まで出てこないことを祈りつつ、出走
するすべての馬の健闘に期待したいと思っています。
さて今週の毎日王冠で本命にする馬ですが、前走宝塚記念1着のサイレンススズカを
ピックアップしました。もちろんダービーシーズン以来4ヵ月ぶりの開幕週ということで、
スピード決着になることは必至で、持ち時計のない馬は、当然苦戦を強いられると思って
います。サイレンススズカに関しては1分46秒台の速いタイムを経験していることから
高速馬場にも十分対応できると見ています。問題は初めて背負う59`という斤量ですが、
中距離戦での絶対の自信と、豊富なキャリアを生かし、逃げ切りの可能性はかなり高いと
予想しています。
そして対抗にする馬ですが、前走NHKマイルC1着のエルコンドルパサーを指名し
ました。前走の内容は好位置から楽に抜け出し、直線では他馬を全く寄せ付けない圧勝で、
この馬の能力の高さと、今後の飛躍を確信した一戦だったと思います。8月からじっくり
と乗り込まれ、62秒台という好時計も含め11本という調教時計が、完全に出走態勢が
整ったことを意味すると思っています。もちろん大きな不利がない限り連対は堅く、逆転
までを含めた対抗馬と見ています。
また3番手にする馬ですが、前走朝日杯3歳S1着のグラスワンダーをピックアップ
しました。3歳時に1マイルを1分33秒6で走った怪物が、約10ヵ月ぶりの骨折休養
明けで出走してきます。その潜在能力は、まだ未知数な部分が多いとは思いますが、現役
4歳馬の中でも、トップランクに位置するのは間違いないと見ています。問題は長期休養
明けで、スピード競馬に対応できるかという点ですが、斤量が55`という有利な別定戦
ということもあり、差し切る可能性は十分あると期待しています。もしここで強い勝ち方
をしたならば、それは完全なる絶対能力の差で、これからの競馬界はグラスワンダー時代
の到来と言っても、決して過言ではないと思っています。
第49回 毎 日 王 冠(GU)枠 順 確 定
枠 | 馬 | 予想 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 斤量 | コメント |
1 | @ | ・ | プレストシンボリ | セン7 | 岡 部 | 57 | 前走京成杯AH6着流れに乗れば上位もある |
2 | A | ◎ | サイレンススズカ | 牡5 | 武 豊 | 59 | 前走宝塚記念1着で本番に向けて視界良好 |
3 | B | △ | テイエムオオアラシ | 牡6 | 福 永 | 57 | 前走小倉記念1着重賞の常連で要注意馬か |
4 | C | ○ | エルコンドルパサー | 牡4 | 蛯 名 | 57 | 前走NHKマイルC1着4歳マイル王実績馬 |
5 | D | ・ | ランニングゲイル | 牡5 | 柴田善 | 58 | 前走道新杯1着で上位との差はない実力馬 |
6 | E | ▲ | グラスワンダー | 牡4 | 的 場 | 55 | 前走朝日杯3歳S1着3歳チャンプの復活か |
7 | F | 注 | サンライズフラッグ | 牡5 | 安田康 | 58 | 前走朝日CC3着展開ハマれば上位もある |
8 | G | ・ | ワイルドバッハ | 牡6 | ロバーツ | 57 | 前走セプテンバーS10着で変り身があれば |
H | ・ | ビッグサンデー | 牡5 | 宝 来 | 58 | 前走京成杯AH3着意外性は十分ある一頭 |
【10月11日 芝1800b 4歳上オープン別定 東京】
【本線】A−C、A−E、C−E
【中穴】A−F、C−F、E−F
【大穴】A−B、B−C、B−E
【結果】
1着 Aサイレンススズカ
2着 Cエルコンドルパサー
3着 Fサンライズフラッグ
単A 140円 複A100円C130円F280円
枠連2−4 320円 馬連A−C 330円
それにしてもサイレンススズカの強い勝ち方には驚きました。前半1000bのラップ
が12秒7−11秒0−10秒9−11秒4−11秒7という57秒7の超ハイペース
で、しかも上がり3ハロンが35秒1というタイムでは、後続馬がついて行けなかった
ことがよくわかります。これで秋のGT戦線で中心になるのは間違いなく、今後は海外
も視野に入れた活躍に期待したいと思います。2着のエルコンドルパサーも道中4番手
という絶好の位置取りから、出走馬中最高の上がりタイムで、実力馬の片鱗を見せつけ
ました。もちろん、秋の初戦としては順調なスタートを切ったと思うので、今後の活躍
が楽しみになってきました。結局グラスワンダーは5着に敗れたわけですが、スタート
直後から前が詰まり、やや苦しい展開となりました。直線では、一瞬鋭い末脚を見せま
したが、やはり久々の競馬で、超ハイペースが思った以上に応えたのかもしれません。
ただし、一度叩いた次走の巻き返しには、要注意かと思っています。馬券の方は、とり
あえず◎−○で的中しましたが、馬連が330円という配当では、もちろん大損という
結果でした。
第44回 オ ー ル カ マ ー(GU)予 想
元祖「芦毛旋風」の立役者、タマモクロス&オグリキャップが、JRAフェスティバル
に登場するということで、会場のよみうりランドは、連日大盛況だったということです。
タマモ&オグリの激闘の歴史と言えば、やはり1988年、秋の天皇賞→ジャパンカップ
→有馬記念の3連戦。競馬ファンなら忘れることのできない、まさに日本競馬史に燦然と
輝く名勝負だったと思います。そして翌年タマモクロスは引退し、オグリキャップは伝説
の秋の陣へと駒を進めていきます。そのスタートを切るレースが、89年のオールカマー
でした。鞍上はこれまでライバルとして戦ってきた南井騎手に乗り替り、1番人気に推さ
れたオグリは、当時のレコードタイムで圧勝。やはり、この一戦がオグリ伝説第2章への
プロローグだったのかもしれません。
さて、このオールカマーをデータ的に見ると、過去10年の1番人気は【5113】と
6連対で、それなりの結果は残しています。ただし、人気馬が飛んだ時は、万馬券決着も
あり注意が必要。また重賞での連対実績は必須事項で、特に2000b以上のOPで実績
がない馬は、今回もかなり苦しい状況か。世代別では5〜6歳馬が主力で、4歳馬の連対
は昨年のメジロドーベル1頭のみ。やはりGT勝ちのあるような実力馬でない限り、4歳
馬の上位進出は相当に厳しい舞台。
そこで今回本命にする馬ですが、前走関屋記念1着のダイワテキサスをピックアップ
しました。この馬は900万→準オープン→準オープン→GVと4連勝中で、今夏一番の
上がり馬。もちろんメンバー的には、前走より厳しいことは確かですが、新潟2000b
の日本海Sでは、1分57秒7のレコード勝ちもあり、GUでも十分に通用する実力馬と
確信しています。
そして対抗にする馬ですが、前走札幌記念2着のサイレントハンターを指名しました。
この馬は前半マイペースで先行すると、直線でしぶとい粘りを発揮する馬で、すでに札幌
記念では証明済みかと思います。今回は同タイプのメジロスティードの動向が気になりま
すが、後続馬がお互いに牽制し合うと、そのまま逃げ切りというパターンも十分に考える
ことができます。
また3番手にする馬ですが、前走春の天皇賞5着のダイワオーシュウをピックアップ
しました。もちろん今回は4ヵ月半ぶりの出走でイレ込みなどが心配ですが、昨年の菊花
賞2着馬ということで、底力は出走メンバー中でも一番と評価しています。今春は期待さ
れながらも結果を残せなかっただけに、ここは陣営も初戦から勝負をかけてくると思って
います。
第44回 オ ー ル カ マ ー(GU)枠 順 確 定
枠 | 馬 | 予想 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 斤量 | コメント |
1 | @ | ・ | マウンテンストーン | 牡6 | 田中剛 | 57 | 前走札幌記念10着叩き2戦目変り身ある |
2 | A | ・ | マイネルブリッジ | 牡7 | 藤 原 | 58 | 前走札幌記念12着何とか復活してほしい |
3 | B | △ | ローゼンカバリー | 牡6 | 安田富 | 58 | 前走宝塚記念7着GU重賞なら要注意馬か |
4 | C | ・ | テンジンショウグン | 牡9 | 江田照 | 58 | 3ヵ月の休養明けで意外性は十分ある一頭 |
D | ◎ | ダイワテキサス | 牡6 | 武 豊 | 57 | 前走関屋記念1着でこの夏一番の上がり馬 |
5 | E | ▲ | ダイワオーシュウ | 牡5 | 菊沢徳 | 57 | 4ヵ月半の休養明け軽視はできない実力馬 |
F | ・ | メジロスティード | 牡6 | 後 藤 | 57 | 前走BSNオープン1着展開ハマれば上位 |
6 | G | ・ | トキオエクセレント | セン5 | 大 塚 | 57 | 4ヵ月半の休養明けでセン馬として再挑戦 |
H | 注 | ミラクルタイム | 牡4 | 蛯 名 | 55 | 4ヵ月の休養明けで重賞2連勝中の実力馬 |
7 | I | ・ | サージュウェルズ | 牡8 | 西 田 | 57 | 前走小倉日経OP12着変わり身があれば |
J | ・ | パルブライト | 牝7 | 小 野 | 55 | 前走新潟記念10着で流れに乗れば一発も |
8 | K | ・ | シャコーテスコ | 牡5 | 蛯 沢 | 58 | 前走新潟記念14着で調子が戻っていれば |
L | ○ | サイレントハンター | 牡6 | 吉 田 | 57 | 前走札幌記念2着重賞制覇のチャンス到来 |
【9月20日 芝2200b 4歳上オープン別定 中山】
【本線】D−L、D−E、E−L
【中穴】D−H、H−L、E−H
【大穴】B−D、B−L、B−E
【結果】
1着 Dダイワテキサス
2着 Eダイワオーシュウ
3着 Lサイレントハンター
単D 240円 複D110円E170円L110円
枠連4−5 740円 馬連D−E 1100円
「本番は乗らないが、強敵が現れた」という武豊騎手のコメント通り、ダイワテキサス
が、大逃げのサイレントハンターを直線で捕らえ、並ぶ間もなく交わすという圧勝劇で
した。これでGV→GUと重賞2連勝を含む怒涛の5連勝。陣営も本番に向けて確かな
手応えをつかんだと思います。2着のダイワオーシュウは道中3番手の好位置から確実
な末脚を使い、実力馬の片鱗を見せました。一度叩いた次走は要注意かもしれません。
3着のサイレントハンターも、あのツインターボを思い出させる大逃げで場内を湧かせ
ましたが、やはり前半58秒8のハイペースでは、最後はオツリがありませんでした。
馬券の方は、◎○▲に予想した3頭が上位を独占したので、とりあえず満足できる結果
だったと思います。
第43回 京 成 杯 A H(GV)予 想
いよいよ秋競馬の到来を告げる中山競馬の開幕ですが、今週は伝統のハンデ重賞「京成
杯AH」が行われます。このレースは昨年まで「京王杯AH」で施行されていましたが、
今年から名称が変わり、新たなる名勝負が繰り広げられると思います。過去の京王杯AH
で印象に残っているレースは、92年にトシグリーンが勝った一戦です。秋競馬の開幕週
ということで、まさに典型的な時計の勝負となり、1番人気のハギノスイセイが前半33
秒台の脚を使い後続を大きく引き離す大逃げ、直線に入っても完全なセーフティリードに
見えました。しかし当時まだデビューして6ヵ月の上村騎手騎乗のトシグリーンが、目の
覚めるような末脚を繰り出し、ゴール直前でハギノスイセイを差し切るというスーパー・
パフォーマンスを見せつけました。まさに爽快感という言葉がピッタリの追い込みだった
と思います。
さてこの京成杯AHをデータ的に見ると、過去10年の1番人気は【2305】と5割
の連対率。馬連の平均配当も2500円台ということで、ハンデ重賞にしては意外と堅く
収まっていると思います。やはり万馬券狙いの無謀な勝負は禁物か。またここ7年間斤量
52`以下の連対馬は無く、逆にハンデ頭は【3217】という成績で注意が必要。世代
別では圧倒的に5歳馬が有利。4歳馬の連対はGT馬のジェニュインのみで、実績の無い
馬は苦しい状況。
そこで今回本命にする馬ですが、トップハンデのビッグサンデーをピックアップしま
した。この馬は春先の東京新聞杯(GV)とマイラーズC(GU)を連勝し、やはり競り
合っての強さは相当なものがあると思います。前走の安田記念ではドロドロの不良馬場と
エプソムCからの連闘のため17着と惨敗しましたが、ここ3ヵ月の休養で好調時に戻る
下地は十分にできていると思います。
そして対抗にする馬は、昨年の覇者クロカミを指名しました。この馬は、昨年の秋に
2連勝した後、惜敗のレースが続いていますが、今回は最も得意な中山のマイルコースと
いうことで、56`の斤量も十分に対応できると思っています。もちろん、開幕週で馬場
状態も良く1分32〜33秒台の早い走破タイムが予想されているだけに、展開的に有利
なレース運びができると見ています。
また3番手にする馬は、前走札幌日経OP3着のタイキマーシャルをピックアップし
ました。この馬も中山マイルコースは4戦3勝と得意で、スピード決着となれば上位進出
も間違いないと見ています。ただし、前2走のように逃げた場合、目標にされる可能性も
あるので、先行する場合は柔軟な対応がカギになると思います。2〜3番手で、折り合う
ことができれば、重賞制覇の可能性も十分に見えてくると思います。
第43回 京 成 杯 A H(GV)枠 順 確 定
枠 | 馬 | 予想 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 斤量 | コメント |
1 | @ | △ | プレストシンボリ | セン7 | 岡 部 | 57.5 | 前走札幌記念9着で今回古豪の復活なるか |
2 | A | ▲ | タイキマーシャル | 牡7 | 田中勝 | 57.5 | 前走札幌日経OP3着重賞制覇の可能性も |
3 | B | ・ | スパークトウショウ | 牝6 | 吉 田 | 49 | 前走天の川S13着重賞ではやや苦しいか |
4 | C | ○ | クロカミ | 牝6 | 柴田善 | 56 | 前走札幌日経OP4着で今回2連覇なるか |
5 | D | ◎ | ビッグサンデー | 牡5 | 蛯 名 | 58 | 前走安田記念17着実績はNO.1要注意 |
6 | E | ・ | クラウンシチー | 牡9 | 高 山 | 54 | 前走関屋記念4着は1/2馬身差の大善戦 |
7 | F | ・ | タケイチケントウ | 牡4 | 宝 来 | 53 | 前走小倉日経OP4着展開次第で上位あり |
G | ・ | シャドウクリーク | セン6 | 橋本広 | 56 | 前走キーンランドC2着展開ハマれば上位 |
8 | H | 注 | シンコウスプレンダ | 牡5 | 横山典 | 54 | 前走摩周湖特別1着で軽視できない実力馬 |
I | ・ | ツルマルガイセン | 牡5 | 高橋亮 | 55 | 前走小倉記念2着上位との差はない実力馬 |
【9月13日 芝1600b 4歳上オープンハンデ 中山】
【本線】C−D、A−D、A−C
【中穴】D−H、C−H、A−H
【大穴】@−D、@−C、@−A
【結果】
1着 Hシンコウスプレンダ
2着 Aタイキマーシャル
3着 Dビッグサンデー
単H 400円 複H190円A190円D250円
枠連2−8 650円 馬連A−H 1180円
予想通りの前半57秒2というハイペースの中、道中7番手を追走したシンコウスプレ
ンダが、直線一気の次元の違う競馬を見せました。本当にゴール前200bでは、他馬
が止まっているような感じでした。これから脚元がしっかりしてくれば、もっと上位も
狙える器ではないかと思います。2着のタイキマーシャルは、4番手という好位置から
直線の入り口で抜け出し、実力馬の片鱗を見せました。後はGTタイトルを獲って、姉
のシンコウラブリイに追いつきたいところ。3着のビッグサンデーは、道中先頭に絡む
積極的な競馬で、手応えは十分にあったと思います。ゴール前ではタイキマーシャルに
差されましたが、一度使った次走は要注意かもしれません。対抗に推したクロカミは、
大幅な馬体減もあり、本来の競馬ができずに9着と惨敗。今後の巻き返しに期待したい
と思います。今回馬券の方は、とりあえず注−▲の中穴的中でしたが、これから本格的
な競馬シーズンに向けて調子を上げていきたいと思います。
第34回 札 幌 記 念(GU)予 想
「日出ずる処の天子、日没する処の天子に書を致す」これは607年、聖徳太子が小野
妹子を遣隋使として、煬帝に送った国書ですが、これに対して煬帝は激怒し、小野妹子は
返事をもらえなかったということです。当時の大帝国・隋の煬帝から見れば、日本などは
眼中にない辺境の国で、対等外交などは全くあり得なかったのかもしれません。もちろん
現代の競馬界でも、これまで日本の調教馬は海外で全く通用せず、対等どころか足元にも
及ばない状態が続いてきました。しかし、先日のシーキングザパール、タイキシャトルの
仏GT制覇により、日本競馬史に新たなる1ページが刻み込まれ、まさに「日出ずる処の
天馬、日没する処の競馬界を制す」という感じではなかったかと思います。今後は日本馬
が海外の大レースを勝ちまくり、新たなるジャパン・バッシングが起こらないかと、喜ば
しい心配もしている今日この頃です。
さて今週の重賞は、北海道シリーズ唯一のGU競走、第34回の札幌記念ですが、まず
過去10年の1番人気は【4015】という成績で、連対率40%とやや波乱傾向もあり
ます。ただし、ここ5年間を見ると、人気馬がきちんと結果を出す比較的安定した内容で
無謀な大穴狙いは控えた方が無難かと思っています。また注目する点は、4番人気の成績
が【4312】と、実に70%の連対率で、迷った場合は4番人気から流すのも面白いか
と思っています。
そこで今回本命にする馬ですが、やはり昨年の優勝馬で2連覇を狙うエアグルーヴを
ピックアップしました。もちろん実績面では、文句なしにNO.1の馬で、前2走の惜敗
から、関係者も相当に気合いが入っていると思います。問題は、今回牡馬の60`に相当
する58`での出走ということですが、平成に入ってから別定GU戦で60`を克服した
馬は、過去マイラーズCのダイタクヘリオスのみということで、やはり微妙な斤量である
ことは考慮した方がいいと思っています。
そして対抗にする馬ですが、エアグルーヴと同じ伊藤雄二厩舎のアラバンサを指名し
ました。前走の札幌日経OPでは、後方待機の展開から、直線の入り口では外に振られる
場面もあり2着と敗れましたが、この馬の瞬発力は十分に再確認できたと思っています。
やはり追い込み馬だけに仕掛けのタイミングが難しいかと思いますが、展開さえハマれば
同厩舎のワンツーも決して不可能ではないと思っています。
また3番手にする馬ですが、前走函館記念2着のサクラエキスパートをピックアップ
しました。この馬は重賞戦線では必ず上位に食い込んでくる実力馬で、言い方を変えると
相手なりに走る善戦ホースで、今回GV→GU戦とグレードUPすることが、大きなポイ
ントになると思っています。休養十分の叩き2戦目ということで、平坦コースでスピード
決着になれば大金星も十分に期待できると見ています。
第34回 札 幌 記 念(GU)枠 順 確 定
枠 | 馬 | 予想 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 斤量 | コメント |
1 | @ | △ | サイレントハンター | 牡6 | 吉 田 | 56 | 前走鳴尾記念9着展開ハマればチャンスも |
2 | A | ・ | ツルミワールド | 牡7 | 小 池 | 56 | 前走UHB杯4着今回GUでの対応が問題 |
3 | B | 注 | スノーエンデバー | 牡5 | 佐 藤 | 56 | 前走札幌日経OP1着今夏の充実度は1番 |
4 | C | ◎ | エアグルーヴ | 牝6 | 武 豊 | 58 | 前走宝塚記念3着2連覇へ向け視界良好か |
5 | D | ・ | マウンテンストーン | 牡6 | 蛯 名 | 56 | 前走天皇賞(春)7着重賞の常連で要注意 |
E | ・ | オレンジピール | 牝5 | 松永幹 | 54 | 前走札幌日経OP9着で意外性は十分ある |
6 | F | ・ | インターフラッグ | 牡6 | 南 井 | 56 | 前走札幌日経OP8着流れに乗れば上位も |
G | ・ | タガノサイレンス | 牡6 | 的 場 | 56 | 前走札幌日経OP7着調子が戻っていれば |
7 | H | ▲ | サクラエキスパート | 牡6 | 四 位 | 56 | 前走函館記念2着一発の可能性も十分ある |
I | ・ | マイネルブリッジ | 牡7 | 田中勝 | 57 | 前走関屋記念8着実力馬で今回復活もある |
8 | J | △ | プレストシンボリ | セン7 | 岡 部 | 56 | 前走札幌日経OP5着叩き2戦目変り身ある |
K | ○ | アラバンサ | 牡6 | 横山典 | 56 | 前走札幌日経OP2着軽視できない実力馬 |
【8月23日 芝2000b 4歳上オープン別定 札幌】
【本線】C−K、C−H、H−K
【中穴】B−C、@−C、C−J
【大穴】B−K、@−K、J−K
【結果】
1着 Cエアグルーヴ
2着 @サイレントハンター
3着 Kアラバンサ
単C 130円 複C100円@200円K160円
枠連1−4 630円 馬連@−C 630円
やはり、単勝1.3倍という断然支持のエアグルーヴが、直線で楽々と抜け出す独壇場
のレースになりました。展開的には、逃げたサイレントハンターを3コーナーから追撃
し、最後は34秒2の末脚で、年度代表馬の格の違いを見せつけました。58`という
斤量も全く問題なく、今回の一戦は、秋のGT戦線に向けて大きな弾みになったと思い
ます。2着のサイレントハンターも後続を大きく引き離す逃げで、最後はエアグルーヴ
に差されましたが、この馬自身の能力は出し切っていると思います。3着のアラバンサ
は、後方からの展開で、34秒台の末脚を使っていましたが、逃げ馬を捕まえることは
できませんでした。4着のサクラエキスパートは、好位置からの勝ちパターンでしたが
最後の詰めがあと一歩で、今後の重賞戦線では、この点をいかに修正するかがポイント
かと思います。馬券の方は、とりあえず◎−△の的中でしたが、ようやく連敗街道から
脱出することができました。
※お願い。結果欄の配当金と連勝番号は、念のため日本中央競馬会
発表の成績表と照合して下さい。
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