重 賞 予 想 回 顧（１５）

   第５８回  皐 月 賞（Ｇ�T）予 想

    この皐月賞というレースは、クラシック３冠達成への第一歩ということで、毎年数々の
  ドラマが繰り広げられてきました。古くは６８年のマーチス、タケシバオー、アサカオー
  という元祖３強の叩き合い。７６年は天馬トウショウボーイが、永遠のライバル・テンポ
  イントを突き放し圧勝。８３年はドロドロの不良馬場の中、メジロモンスニーとの叩き合
  いを制し、３冠街道へと踏み出していったミスターシービー。その翌年の８４年も、ビゼ
  ンニシキとのライバル対決を制し、同じく３冠への足掛かりを作ったシンボリルドルフ。
  ９２年は雨にぬれる中山競馬場を、１７頭を引き連れ見事に逃げ切ったミホノブルボン。
  ９４年は、まったく負ける要素のないワンサイドの圧勝劇で制し、やはり３冠への第一歩
  を踏み出したナリタブライアン。９５年、９６年はＳＳ時代の到来を告げるジェニュイン、
  イシノサンデーの勝利。そして記憶も新しい昨年のサニーブライアン・・・。人気に応え
  た馬、展開や不良馬場に泣かされた馬、３冠への第一歩を記した馬・・・。さて、今年も
  一体どのようなドラマが待ち受けているのでしょうか。
    この皐月賞というレースをデータ的に見ると、過去１０年の１番人気は５連対というこ
  とで、やはり人気薄が台頭する、波乱含みの一戦と評価ができると思います。ただし単勝
  １倍〜２倍台と圧倒的な支持を受ける馬は、トウカイテイオー、ミホノブルボン、ナリタ
  ブライアンのように信頼はできると思っています。また連対馬のほとんどが２０００�bの
  距離経験があり、やはりスピード＋スタミナを要する厳しい一戦で、重賞ウイナーが連対
  馬の半数を占めるというデータも要チェックだと思います。
    そこで今回本命にする馬ですが、やはり前走弥生賞を快勝したスペシャルウィークを
  ピックアップしました。もちろん今年に入ってからの、きさらぎ賞→弥生賞と重賞２連勝
  の内容が秀逸で、本番が前走と同じ中山の２０００�bということ考えても、まず連軸は堅
  いと見ています。血統がマルゼンスキーの肌にサンデーサイレンス、そして鞍上が武豊と
  いうことで、本当に死角のないところが、逆に死角のような気もしています。もし今回の
  皐月賞であっさり勝つようなことがあれば、ダービー、菊花賞と３冠の可能性も十分視野
  に入ってくると思っています。
    そして対抗にする馬ですが、やはり前走弥生賞２着のセイウンスカイを指名しました。
  この馬は今年の１月５日にデビューして、まだ３戦のキャリアですが、抜群の先行力を生
  かした競馬で、ジュニアカップを５馬身差の楽勝、弥生賞でも半馬身差の２着と、結果を
  残してきました。もちろん、今回もレース展開のカギを握っている一頭で、中山競馬場の
  コース形態を考えた場合、かなり有利にレースを運べると思っています。当然マイペース
  で先行ができれば、逆転も十分に可能と見ています。
    また３番手にする馬ですが、前走すみれＳ１着のエモシオンをピックアップしました。
  もちろん、父がトニービン、母がオークス馬アドラーブルという超良血で、その潜在能力
  の高さも未知の可能性を十分に含んでいると思っています。休み明けで初の２２００�b戦
  を楽に勝ってしまうという天性のレースセンスは、間違いなく超一流馬の証しで、この馬
  自身の能力をすべて出し切る展開になれば、一発逆転も十分にあり得ると思っています。

 第５８回  皐 月 賞（Ｇ�T）枠 順 確 定

【４月１９日 芝２０００�b ４歳オープン定量 中山】

【本線】�B−�Q、�@−�Q、�@−�B
【中穴】�K−�Q、�B−�K、�@−�K
【大穴】�C−�Q、�B−�C、�@−�C

【結果】
 １着 �Bセイウンスカイ
 ２着 �Kキングヘイロー
 ３着 �Qスペシャルウィーク
 単�B ５４０円 複�B１４０円�K１６０円�Q１１０円
 枠連２−６ １２８０円 馬連�B−�K １７１０円

 優勝したセイウンスカイは、終始２〜３番手という絶好の位置取りで、４コーナーから
 突き放すという正攻法の競馬でした。前半１０００�bは、６０秒４という平均ペースの
 ラップで、先行馬のセイウンスカイにとっては、まさに最高の展開だったと思います。
 ２着のキングヘイローは、道中やや折合いを欠いた部分もありましたが、スタートから
 ３〜４番手という積極的な競馬で、この馬の底力というものを、改めて再評価したいと
 思います。そして１番人気のスペシャルウィークは、大外からの懸命の追い込みも届か
 ずに１馬身半差の３着という結果でした。やはり内枠と外枠の馬場状態の差が、多分に
 影響したとは思いますが、今後ダービーでの巻き返しに期待したいと思います。４着の
 エモシオンは、今回は前３頭とやや差があった感じですが、厳しい競馬を経験できたと
 いうことで、これから東京コースに移れば大幅に変る可能性もあると見ています。馬券
 の方は、とりあえず「中穴」で的中しましたが、本命に指名したスペシャルウィークが
 ３着ということで、やはり少し納得のいかない結果でした。

   第５８回  桜 花 賞（Ｇ�T）予 想

    満開だったサクラの花もそろそろ散り始め、至る所で「サクラ吹雪」を見かける季節と
  なりました。そして今週は、いよいよ「桜花賞」ということで、阪神競馬場にも１８本の
  見事なサクラが咲き乱れます。特に今年のサクラは、どの花も皆美しく、出走するすべて
  の馬にチャンスがあると思っています。パッと咲き、パッと散るのが、はかないサクラの
  運命ならば、この１８頭の牝馬もやはり同じこと。果たして、ゴール板前で満開となるの
  はどの馬なのでしょうか。
    さて、この桜花賞というレースをデータ的に見ると、過去１０年の１番人気の連対率は
  ５０％ということで、やや信頼性には欠けると思っています。逆に６番人気以下の台頭が
  目立ち、最近５年間だけで２回も万馬券が出ています。やはり人気馬の取捨は、中央での
  １６００�b戦を経験していることが重要なポイントで、阪神１６００コースを乗り切るに
  は、スピード以上にスタミナが不可欠だと思っています。
    そこで今回本命にする馬ですが、やはりメジロマックイーン産駒のエイダイクインを
  ピックアップしました。前３走のレース内容を見ても、勝負根性は抜群のものを持ってい
  て、特に首を使った躍動感のある走りは、この馬の更なる可能性を予感できるものだった
  と思います。前走のクイーンＣからはローテーション的にも余裕があり、じっくりと調整
  できたということなので、今回初の阪神コースでも間違いなく好走ができると期待してい
  ます。もし桜花賞を制することになれば、当然オークスまでを含めた「２冠馬」も視野に
  入ってくると思っています。
    そして対抗にする馬ですが、今回から武豊騎手に乗り替わるファレノプシスを指名し
  ました。前走のチューリップ賞では、やや展開的に不利があり４着と敗れたわけですが、
  実質的には、勝ち馬から１馬身半差ということなので、この馬の潜在的な能力は証明され
  たと思っています。前走で馬体が８�`減ったことだけが少し心配ですが、中間の調教でも
  順調に乗り込まれているということなので、ここは桜花賞に抜群の実績を持つ武豊騎手の
  手綱さばきに期待したいと思っています。
    また３番手にする馬ですが、前走チューリップ賞２着のロッチラヴウインクをピック
  アップしました。この馬は２月８日にデビューして、まだキャリア２戦の馬ですが、先行
  して抜け出す能力は、本当に非凡なものを持っていると思います。もちろん前走で実力馬
  たちと互角に走ったことは、本番に向けての大きな収穫で、今回は馬体面の上積みも期待
  できるだけに、一発の可能性も十分にあると思っています。角田騎手にとってもシスター
  トウショウ以来の「桜の栄冠」ということで、ここはぜひ頑張ってもらいたいです。

 第５８回  桜 花 賞（Ｇ�T）枠 順 確 定

【４月１２日 芝１６００�b ４歳牝オープン定量 阪神】

【本線】�C−�H、�C−�O、�H−�O
【中穴】�C−�G、�C−�J、�C−�M
【大穴】�G−�H、�H−�J、�H−�M

【結果】
 １着 �Hファレノプシス
 ２着 �Nロンドンブリッジ
 ３着 �Iエアデジャヴー
 単�H ６２０円 複�H２２０円�N２９０円�I５４０円
 枠連５−７ ９２０円 馬連�H−�N ２０１０円

 しかし、前半１０００�bが５７秒７というハイペース。特に、２〜３ハロン目のタイム
 が、１０秒９−１０秒９ということで、かなり厳しい流れだったと思います。優勝した
 ファレノプシスは、６番手という絶好の位置取りで、直線に入ると外に持ち出し、抜群
 の切れ味を見せました。それにしてもテン乗りの馬に対して、ここまで能力を引き出す
 ことができる武豊騎手の騎乗技術には、改めて敬意を表したいと思います。また自分で
 ハイペースの流れをつくり、２着に粘ったロンドンブリッジの潜在能力も再評価したい
 と思います。３着のエアデジャヴーは、終始後方の位置取りで直線勝負の展開になりま
 したが、出走馬の中では最高の上がりタイムで善戦したと思います。４着のロッチラヴ
 ウインクは、道中ダンツシリウスと接触する場面もありましたが、今後に向けてかなり
 期待のできる素晴らしい内容だったと思います。本命に推したエイダイクインは流れに
 乗り、直線でも内々の絶好の位置取りでしたが、結局伸びずに６着。馬券の方は、ロン
 ドンブリッジが無印だったために惨敗という結果でした。

   第４６回  阪 神 大 賞 典（Ｇ�U）予 想

    １９９６年３月９日１５時４５分、第４４回阪神大賞典・・・。まさに日本競馬史上に
  燦然と輝く、ナリタブライアンとマヤノトップガンの壮絶なマッチレース。阪神競馬場の
  ２周目の第３コーナーで「田原・トップガン」が満を持してのスパート。それに合わせる
  ように「武・ブライアン」も、間髪を入れずにスパート。そこからが歴史に残る一騎打ち
  の始まりでした。逃げるトップガンにぴったりと馬体を合わせるブライアン。４コーナー
  では２つの影が１つになる。直線に入ると、ブライアンが一旦交わし、また内からトップ
  ガンが差し返す。ラストの５０�bで、内からのトップガンがブライアンを交わしたか、と
  思った「その瞬間！！」外から白いシャドーロールがグイッと伸び、その歴史的なデッド
  ヒートに終止符を打ちました。
    この２頭の着差は、僅かアタマ差。そして３着以降には９馬身もの大差をつけたという
  ことで、まさに同じ空間で２つのレースが行われたような感じだったと思います。そして
  このブライアンとトップガンは、同じ屈腱炎という不治の病で引退したわけですが、これ
  からは種牡馬としての壮絶なマッチレースが、この２頭には待ち受けていると思います。
    さてこの阪神大賞典というレースをデータ的に見ると、過去１０年の１番人気の連対率
  は８０％ということで、かなりの信頼性があると思っています。連を外した２頭も、２着
  入線後に失格となったスルーオダイナと、クビ差の３着だったナイスネイチャということ
  で、実質的にはほとんどパーフェクトと言えると思います。もちろん春の天皇賞の前哨戦
  ということなので、毎年レベル的には相当高く、フロックなどは全く介在しない一戦だと
  評価しています。
    そこで今回本命にする馬ですが、前走ＡＪＣＣを快勝したメジロブライトを指名しま
  した。もちろんこの馬は４歳クラシックでは、皐月賞４着、ダービー３着、菊花賞３着と
  追い込んでもあと一歩届かない惜敗が続いてきましたが、ここ２戦はまるで馬が変わった
  ような圧勝ぶりだったと思います。私自身日本ダービーのパドックで見たメジロブライト
  は、すごく細身で薄い感じだったと思いますが、５歳の春に向けてどれだけ成長している
  のか、今回はじっくりとチェックしたいと考えています。
    そして対抗にする馬は、前走有馬記念１着のグランプリホースシルクジャスティスを
  ピックアップしました。もちろん休み明けよりも、２走目、３走目の方が良くなっていく
  タイプだけに、やや不安な面もありますが、２月の京都記念も視野に入っていた調整とい
  うことなので、ここはメンバー的にも連はハズさないと考えています。今回４歳時からの
  ライバル・メジロブライトの勢いを止めることは、本番を見据えた場合、大変重要なポイ
  ントになると思っています。
    また３番手にする馬は、前走ダイヤモンドＳを快勝したユーセイトップランを指名し
  ました。もちろんジャスティス・ブライトの２強に対抗できる実力を持った一頭で、展開
  次第では２強を食う可能性も十分にあると思っています。騎手もかつてブライトの鞍上に
  いた松永幹夫騎手に乗り替わりということなので、かなり注意が必要だと思っています。
  ２強がお互いに牽制し合う展開になれば、まさに同じ末脚勝負の脚質だけに、面白い存在
  ではないかと思っています。

 第４６回  阪 神 大 賞 典（Ｇ�U）枠 順 確 定

【３月２２日 芝３０００�b ５歳上オープン別定 阪神】

【本線】�B−�I、�B−�D、�D−�I
【中穴】�B−�F、�F−�I、�D−�F
【大穴】�B−�G、�G−�I、�D−�G

【結果】
 １着 �Bメジロブライト
 ２着 �Iシルクジャスティス
 ３着 �Dユーセイトップラン
 単�B １４０円 複�B１００円�I１１０円�D１１０円
 枠連３−８ １６０円 馬連�B−�I １６０円

 う〜ん、それにしてもいいレースでしたね！！早くも今年のベストレースという呼び声
 もありますが、メジロブライトＶＳシルクジャスティスの一騎打ちは、やはり新時代の
 到来を予感させる一戦だったと思います。展開的には１０００�bの通過が６３秒７で、
 ２０００�bが２分１０秒３という超スローペース。ブライトは７番手というやや後方の
 位置取りからジャスティスを追走。４コーナーでは、早々と抜け出したジャスティスを
 射程圏内に入れて追い込み、ラスト２００�bでは、ブライアンＶＳトップガンを再現す
 るようなデッドヒートだったと思います。それにしてもブライトの３３秒８という末脚
 は凄いの一言で、まさに完全本格化を証明した内容だったと思います。ジャスティスも
 グランプリホースとして正攻法の競馬で、ブライトとの５８�`対５７�`という１�`差の
 斤量を考慮しても、本番での巻き返しは必至と見ています。馬券の方は馬連が１６０円
 という歴代２位の低配当でしたが、久しぶりの◎○▲パーフェクト的中ということで、
 とりあえず結果には満足しています。

   第３５回  弥 生 賞（Ｇ�U）予 想

    毎年、弥生賞の声を聞くようになると、いよいよ春のクラシックも目前に近づいてきた
  という感じがします。もちろん今年も春のクラシックを占う意味で、大変重要な一戦だと
  思っています。過去、ミスターシービー、シンボリルドルフの三冠馬を送り出し、サクラ
  チヨノオー、メジロライアン、ウイニングチケット、ダンスインザダークらも、この弥生
  賞をステップに、Ｇ�T戦線に名乗りを上げていったという感じがします。
    さてこの弥生賞をデータ的に見ると、過去１０年で１〜２番人気は１１連対と、手堅い
  決着となっています。ただし、１番人気が３連対で、２番人気が８連対と、やや片寄りが
  あるので注意が必要かと思います。また１勝馬の連対は、平成８年のダンスインザダーク
  のみということで、余程オープンで活躍していない限り、２勝馬以上を中心に考えた方が
  無難だと思います。
    そこで今回本命にする馬ですが、やはり前走ラジオたんぱ杯２着のキングヘイローを
  ピックアップしました。もちろん前走は直線で不利があっての惜敗で、問題は全く無いと
  思っています。逆に厳しい競馬を経験したということで、この馬にとっては今後に向けて
  大変プラスになったと思います。また東スポ杯での１分４８秒０というレコードタイムの
  決着は、まさにＧ�T級の評価ができる素晴らしい内容でした。今回も本番の皐月賞に向け
  て、一体どのような競馬をするか注目して見たいと思います。
    そして対抗にする馬は、前走きさらぎ賞を快勝したスペシャルウィークを指名しまし
  た。この馬はレースセンスが抜群で、直線に入ってからの切れ味は、大変に非凡なものを
  持っていると思います。前走きさらぎ賞のタイムが１分５１秒３ということで、少し不満
  な面もありますが、今回ハイペースになった場合、どのように対応するのか要チェックだ
  と思います。この馬の能力を出し切れば十分に逆転も可能だと思っています。
    また３番手にする馬は、前走ジュニアＣ１着のセイウンスカイをピックアップしまし
  た。この馬は現在２戦２勝ということで、まだ底を見せていません。前走では今回と同じ
  中山の２０００�bを逃げて２分０３秒５というタイムで楽勝しました。もちろん今回は、
  前走のような楽な競馬はできないと思いますが、展開さえハマれば十分にチャンスはある
  と思っています。やはりこの馬にとっても、今回は重要な試金石かと思います。

 第３５回  弥 生 賞（Ｇ�U）枠 順 確 定

【３月８日 芝２０００�b ４歳オープン馬齢 中山】

【本線】�B−�L、�B−�I、�I−�L
【中穴】�B−�H、�H−�L、�H−�I
【大穴】�B−�F、�F−�L、�F−�I

【結果】
 １着 �Lスペシャルウィーク
 ２着 �Iセイウンスカイ
 ３着 �Bキングヘイロー
 単�L ２８０円 複�L１００円�I１３０円�B１００円
 枠連７−８ ７４０円 馬連�I−�L ７５０円

 う〜ん、しかしスペシャルウィークは、着差以上に強い競馬をしましたね。７〜８番手
 という位置取りから徐々に進出し、直線での末脚は、今後のクラシック戦線でもかなり
 期待ができる内容だったと思います。２着のセイウンスカイも、この馬の能力はすべて
 出し切ったと思います。改めて要注意馬としてチェックしたいと思います。問題は３着
 に敗れたキングヘイローですが、道中でもやや気の悪さを出した感じで、何かこの馬に
 とっては不完全燃焼のようなレースだったと思います。これから本番に向けてどこまで
 立て直すことができるのか注目して見たいと思います。馬券の方は、とりあえず本線で
 的中しましたが、◎キングヘイローが４馬身差の３着ということで、何か納得できない
 結果だったと思います。

 ※お願い。結果欄の配当金と連勝番号は、念のため日本中央競馬会
   発表の成績表と照合して下さい。

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